ブログ開設1周年~カレンダー風に~
昨年1月28日にこのブログを開設してから、今日で1周年になります。
ひとまず1年間続けることができました。読者のみなさまに、改めて感謝を申し上げます。
1年を振り返っての総集編は時期も近い昨年末にひととおりやっているので、1周年編としては趣向を変えて、ひと月ごとにカレンダー風に、写真を並べてみました。
こちらの記事で取り上げた場所。わが家からもほど近く、季節ごとの表情がいきいきと感じられる場所です。
この1年の撮影というわけではなく、それぞれの月に撮った写真で季節にいちばん相応しいものを選びました。ここ2年は1, 2月といっても雪景色は見られていませんから。「写真はイメージです」というところです。ということで。
1月。新年に入って間もない頃の雪景色です。
2月。過去にはこんな雰囲気の厳冬だった年もありました。
3月。早春らしく、比叡山を背にツクシがすくすくと伸びます。
4月。田んぼのレンゲソウの背に、新緑の萌え始めた山々が映えます。
5月。田植えの季節、初夏の比叡山を映します。
6月。田植え間もない水田に映る夕景は、この季節ならではです。
7月。梅雨明け間もない頃、盛夏へと向かう晴れ渡った空。稲も青々としています。
8月。真夏らしい全方位の夕焼けで、比叡山に向けて東向きに夕空を撮ってもこの美しさです。
9月。稔りの秋を迎え、澄み渡る青空に色づいた稲です。
10月。刈り入れを終えて、はざ掛けがここでは毎年見られます。
11月。背後の山が秋色に色づいています。
12月も末になると、山もすっかり冬枯れの表情。冬の間は大根が植えられていました。
季節の移ろい、表情の違いを感じていただけたでしょうか。これが定点撮影の魅力というものです。
今後とも、当ブログ「光つかまえて」をよろしくお願いします。
凍った雫の宝石
以前の記事で「雪解けの雫のプリズム」で取り上げた輝きをさらに。
いくつもの煌きがありますが、とりわけ、いちばん下の雫をご覧ください。
いかがでしょうか、この色合い。赤紫に青や緑の光条が加わって、うっとりと見入ってしまうような美しさです。
わずかに黄色も加わる一方、上の雫がオレンジから青緑に彩りを変えます。
上の雫は紫に。
黄緑に変わっていきます。
下の宝石の輝きも、これまた妙なるものです。
透明な雫がプリズムとなり、光を屈折・分散させて宝石へと変じる自然のアートワーク。でもこれほどの精妙な色合いも珍しく、貴重なものでした。
この雫は雪融けによってできたものですが、よく見ると寒さのためまた凍っているようです。そのため水滴の状態よりひときわ大きくなり、形も凝固したので独特なものになったのが、こんな輝きを見せてくれた一因のようです。
雫の中での光の乱反射によるものでしょう。綺麗に研磨されたダイヤモンドが見せてくれる絶妙な輝きと原理は同じです。
でも、それを純粋な自然の働きが見せてくれる。だから魔法の一瞬といえるものでした。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。
定点撮影の魅力~新緑編~
同じ場所で季節を違えて撮り続ける。定点撮影によって、同じ場所のいろいろな表情を楽しむ。そんな趣向の撮影、昨日は秋の深まりと冬への移り行きをご紹介しましたが、今回は春の表情を。
紅葉が美しい場所は、新緑もまた美しいからです。落葉樹の茂る森だということです。
まず冬の寒さが厳しい年であれば、まさにこんな様子。
この年のことです。
春が訪れ、まずこの森の前の桜が花開きます。後ろの落葉樹たちはまだ冬枯れのままです。
桜の季節が過ぎる頃、ようやく新緑が芽生えてきます。例年だと4月中旬です。
4月20日頃。新緑のパステルグリーンがいちばん繊細で美しい時期ですが、それも本当に束の間です。
4月25日頃。まだ新緑らしい緑の淡さは残しつつも、葉もいっぱい茂ってきています。
4月末~5月初め頃には、新緑の瑞々しさは残しつつも、緑の濃さも増しています。
5月も半ばを過ぎると、すっかり夏色です。
紅葉と同じく、新緑の色も、実に繊細に移り変わっていくことがおわかりかと思います。
今年のような暖冬だとそれほど切に春を待ち望む気持ちにはなりませんが、けれども早く本当に暖かな季節になってほしいという思いは確かです。その季節には、またここで新緑の深まりを楽しみたいところです。
では、今回もご覧いただきありがとうございました。
定点撮影の魅力~同じ場所で季節を感じる~
同じ場所で季節を違えて撮る。
そんな「定点撮影」だからこそ、季節ごとの表情の違いが際立つことがあります。
以前の「季節比較」記事でも、そのいくつかを紹介したことがあります。
再掲すると、たとえばこう。春先と晩秋。新緑と紅葉です。
そんな季節の移り変わりを感じられる場所を、近くの森から紹介します。近場だからこそ平日朝でも仕事前にちょっと立ち寄って、木々の色づきの変化を数日刻みでカメラに収めることができるというものです。
今年はいい撮影機会に恵まれなかったので過去の年からですが、11月初めから終わりに至るまで、季節の移ろいを感じてみてください。
まずこれが11月初め。文化の日でした。
まだほとんど青葉。木々の緑がほんのり秋色を帯び、モミジにもわずかに赤色が見てとれはしますが、色づくのはこれからです。気候変動の影響も大きいでしょうが、京都では11月初めはとても紅葉の季節とは言えません。
11月も10日を過ぎると、ようやく秋色らしくなってきます。
でもまだ緑色が大きく残って、色づき始めというところです。
20日を過ぎるとようやくこんな感じ。鮮やかになってきました。
モミジも青さが残る部分から赤く染まった部分まで、綺麗にグラデーションをなしています。このぐらいの色づきの方が好きという人も多いですね。
そしてさらに数日たつと、まさに森の秋祭り。晩秋の青空に、真っ赤に色づいたモミジと、それを盛り立てるような黄色の木々が映えます。
11月末には、いよいよ秋色のグランドフィナーレ。
いちばん寂しい季節を前に、森はいちばん華やかな彩りを見せてくれます。
そして冬に雪が降れば、こんな表情も見せてくれます。
暖冬の今年は今のところまったく積雪が無く、一度もこんな光景に出会えてはいませんが。
同じ場所で撮るからこそ、季節を目で見て感じられる。それが定点撮影の魅力というものです。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。
雫の煌きと舞い散る雪
今回は、こちらをご覧ください。
過去の撮影から、雪融けでできた水滴によるプリズム。いくつもの色鮮やかな煌きですが、それに加えて注目なのが舞い散る雪。
画面上は糸を引いたようになっていますが、これは煌きの光芒を出すために最大限に絞り込んでいるため当然シャッタースピードが遅くなり、結果として流し撮りに近い状態になっているからです。
これが、雫のプリズムの写真にさらに趣を添えています。
そうした光景を、これまた別の雫から。
舞い散る雪が入っていなくても、雫の煌きそれ自体も美しいので、最初の一枚の色違いをまたお届けします。
真冬の撮影でしたので、輝きにもいくらか「冷たさ」も感じられる。そこまで伝わっていればいいかなと思います。
どれも、二度とない瞬間でした。
では、今回もご覧いただきありがとうございました。
鳥と夕景 その4
今日は、この1枚。
昨年12月のこちらの記事で紹介した夕焼けの時です。
こんな華麗な夕空が見られた日でしたが、その時の写真を見返して改めてご紹介したくなったのが冒頭のものです。
しっかりご覧いただくとわかりますが、右側に、夕焼けの空を飛ぶ鳥たちが点々と写っています。狙って撮ってはいませんが、印象深い1枚になっていました。
小さいのでわかりにくいのですが、カラスたちでしょう。その日の活動を終えて、塒に帰っていくのです。
以前には早朝に清水寺の裏山を早朝に歩いたとき、活動を始めたおびただしい数のカラスたちがけたたましく、ほとんど空全体がカアカアと鳴いているように感じられたのを覚えています。今もこの辺りに大規模な塒があるようで、京都で夕方の空を見上げると、この方角に向かって飛んでいくカラスたちがたびたび目に入ってきます。
バードウォッチャーからはかつて「最も人気の無い鳥」に選ばれたこともあるカラスですが、こうやって夕空のなかで見かけるのはやはり風情があります。「カラスと一緒に帰りましょ」とは、「夕焼け小焼け」のなかでも歌われていましたね。
夕焼けの日には、実はこうやってカラスも入れて撮り、風情を増すというチャンスもあります。京都で夕景を撮ろうという方、いちどお試しあれ。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。