青空の映える場所~比叡山を見上げる京都郊外の田園~
私は写真は、いろんな場所に撮影に行って手を広げていくより、ここと決めた場所で繰り返し撮ることの方が多いものです。すさみ町もそうですが、いま住んでいる京都でも、「ここ」という定番の撮影スポットを何か所も決めています。
こちらもそうで、ひとつのシーズンにも何度も訪れて、緑の深まりを見届けます。
同じところで撮り続けて、季節ごとの違いを楽しむ。あるいは同じ季節の時期に撮影しても、年ごと、あるいはその日の撮影条件の違いを比べる。そんな楽しみ方です。
ここで一つ、私の定点撮影スポットから。前回の記事で紹介した、比叡山を見上げる位置にある田園です。
わが家から散歩がてらに行ける距離にあります。
比叡山に向けて撮ると、手前の水田もあって空が開けているので、よく晴れた日なら青空が最高に映える。それに注目して、季節ごとに撮影に行っています。
今回は晩秋から春までを紹介します。撮った年は数年に渡っていますが、季節順に並べています。
田植え前までなので田んぼには何もないことが多いですが、山の様子やその他で、季節の移り変わりが感じとれるでしょう。
こちらは10月末、田の刈り入れが終わった後です。
11月。秋色の山が夕日に映えます。
12月初頭。山にはまだ秋色が残っています。温暖化が進んでいるせいか、最近では12月上旬ぐらいまでは初冬というより晩秋といえるようです。
12月も冬至の頃になると山はすっかり冬枯れとなり、山に秋色はほとんど残っていません。この年は大根が植えられていました。
1月。年明け間もない、雪が深かった日に撮影しました。暖冬で積雪がほぼ無かった今年の京都では見られなかった光景です。
2月の、寒さが一番厳しい時期でした。
3月の春分の日の頃。菜の花が栽培されていた年です。
4月。山が新緑で彩られ始めています。左手の西明寺山と比叡山とで、標高の違いと季節の進み方の違いもはっきりわかります。
こちらは少し場所を変えて、新緑の山を背景に咲き乱れるレンゲソウも。
同じ場所で撮るからこそ、季節ごとの表情の違いが感じとれると思います。