光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

早すぎた春の日の夕日

夕日を撮るなら、真紅に限る。これが私の徹底したこだわりであって、真紅に染まらないような日なら、夕景は撮っても、夕日そのものの撮影は捨てる。それぐらいのつもりです。

naosuke21036.hatenablog.com

ただ、京都だとなかなかそういう機会には恵まれません。太陽は地平線に近づくほど赤さを増していきますが、そうなる前に早々と西山に隠れてしまうからです。

そこそこ日の高さがあるうちに赤く染まるのは、空気が霞んだ日しか期待できません。澄みきった快晴の日は、黄色いまま沈んでしまう、残念な夕日に終わってしまいます。

そういう霞みがちな日がいちばん多いのは、一年のうちで春。春霞のほか、黄砂やPM2.5など、いろいろ要因は入り混じっているようです。

先週末は3月を飛び越して4月になったかと思えるほどの暖かい日で、気象条件は春本番と似ていました。空を見上げても、晴れ渡ってはいたもののいくらか霞んで見え、これは赤い夕日に出会うチャンスを予感させるものでした。好都合なことに休日です。

ということでまず土曜日。このときは、神楽岡からの撮影です。こちらの記事でも紹介しました。

naosuke21036.hatenablog.com

f:id:naosuke21036:20210224133403j:plain

真紅……というところまではいきませんでしたが、山の端にかかるところでグラデーションが見られたので、まずは満足というところです。

f:id:naosuke21036:20210224133341j:plain

 日曜日も似たような気象条件。より暖かかったこともあり、ここは最高の場所で撮ってみようということで、今年初めて、大文字山に登ります。ここまで暖かい日でなければ、2月に登ることはなかったでしょう。

銀閣寺からの定番の登山道ですが、途中から火床の間を通るコースで登ります。傾斜は急ですが、距離ではこちらのほうが近道。というか、夕映えで染まる火床の光景を撮りたかったからです。

こんなふうにです。

f:id:naosuke21036:20210224134004j:plain

そして登って眺めると、こんな感じ。

f:id:naosuke21036:20210224133635j:plain

 ご覧のとおりやや霞んだ感じなので、夕日が染まることも期待できそうです。

 夕映えの京の街を眺望。こちらは北側で、左手側に見えるのが吉田山。

f:id:naosuke21036:20210224133624j:plain

西日を浴びる街並み。「空を入れずに夕景を表現する」趣向です。

f:id:naosuke21036:20210224133611j:plain

より夕の色合いが増した街。

f:id:naosuke21036:20210224133557j:plain

南の方。夕日を入れて撮るなら、やはり右に寄せたいところ。

f:id:naosuke21036:20210224133534j:plain

少しズームして。

f:id:naosuke21036:20210224133544j:plain

そして山の端にかかる間際で、真紅に染まっていく様子が見られました。

f:id:naosuke21036:20210221194132j:plain

朱の空にグラデーションの夕日。こんなふうに撮りたい、というところです。

f:id:naosuke21036:20210221194110j:plain

赤さはさらに増すものの、半分近く山に隠れています。

f:id:naosuke21036:20210221194059j:plain

名残惜しさ。

f:id:naosuke21036:20210221194047j:plain

暖かい日だったため登山者も多く、夕日を撮っていた人も大勢でした。多いとは言ってももちろん、三密になるような状況ではないですが。

ということで、撮影を終えたら、明るさが残っているうちに下山する必要があります。少し駆け足気味で、20分ほどで麓の灯りがあるところまでたどり着きました。

春本番に、またこういう機会がくることを期待したいところです。

それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。