12月に入りました。今年は紅葉の季節の終わりが早かったうえ、朝の冷え込みもこの時期からかなり厳しく感じ、すでに冬が訪れたといってよさそうです。
去年などは12月半ばまで紅葉が見頃といっていい場所もちらほらあったことを思うと、年ごとの気候の違いを実感します。
季節の話題として、ひとつの定番ともいえるのが「1年でいちばん好きな月、嫌いな月」というもの。
理由は、いろいろあるでしょう。何よりも気候の過ごしやすさという自然的な要因。
5月や10月がたいてい上位に来るのも、日本の気候では最も快適なのはこの時期だからでしょう。逆に、ある調査ではワースト3が8月、2月、6月だったというのも、それぞれ暑さ、寒さ、梅雨ゆえであることは明白です。
桜や新緑や紅葉、海水浴やウィンタースポーツ、クリスマスやお正月など、その季節ならでは楽しみやイベントがあるから、というのも納得できる理由でしょう。
暑さゆえに嫌われる8月も、子どもや学生に聞けば、夏休みだから好きという人も多くなるに違いありません。
また社会的な理由として、その時期は公私で特に忙しいから嫌いという人もいるでしょう。年末年始の時期(12月、1月)とか、年度の変わり目(3月、4月)を、それを理由に嫌いだという人もいると思います。
誕生日とか記念日のような、思い入れのある日があるという個人的な理由がかかわることもあるかもしれません。
で、私の場合は、好きな月はさておいて、1年でワーストな月はこの12月。理由は簡単です。
冬至のある月であり、1年のうちで、最も日が短い時期だからです。問題は寒さではなくて日の短さにあります。
すぐに日が暮れ、暗くなる。それだけでも気が滅入ります。たとえ仕事中で屋内にいても、窓から暗くなっていく外に目をやるだけでも 気が重くなる。それがすべてです。
この辺は、明るさに対する生物学的な感覚に近いです。室内をどれだけ明るくしようが関係ありません。
もちろん気温なら来たる1-2月の方がはるかに寒いですが、冬至を過ぎればともかくも日は長くなっていく。それだけでも少しはましな気がするのです。
「温度の季節」でなく「光の季節」に対する感覚でしょうか。
実は12月初旬のこの時期は、1年のうちで最も日暮れの早い時期。冬至ではありません。
私の住む京都で16時45分。10日を過ぎた頃から、冬至に先立って少しずつ、日の入りは遅くなっていくのです。ただその後も日の出が遅くなり続けるので、日の長さ自体は冬至のときが最短になります。初日の出は冬至のときより遅く、1年で最も遅い時間帯の日の出です。
日の短さを感じるのは日の出よりも日の入りの時間。そういう意味でも、一番早く日が暮れるこの12月初めというのは、私の嫌いな季節の中でも、底の底ということになります。
これから新型コロナの第3波が厳しくなることも予想されるだけに、その意味でも大変な冬になりそうです。みなさまお気をつけて。
こういう話だけでは寂しいので、この時期街をイルミネーションが飾るようになってきたのに合わせて、雫の煌きのイルミネーションを1枚。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。