紀勢本線の海駅 冷水浦
海沿いを走るというイメージがありますが、ずっと海が見えるというわけではありません。内陸、それどころか山中を走るところも多く、海を車窓から眺められるスポットは実は限られています。
和歌山を出てから最初に海が見えるのは、5駅目の冷水浦のあたりです。海南駅の一つ先です。
「しみずうら」と読みます。特急も止まる海南駅とは打って変わって、駅舎も無い無人駅。ホームに券売機が設置されているだけの、いかにも田舎の海駅です。周囲に民家は少なからずあり、近くに国道は通っているものの、駅の周囲は静かで、海辺の田舎町らしい雰囲気があります。
とはいっても工業都市・海南市に位置するだけあって、駅から見えるのは海の向こうにコンビナートが並ぶ風景です。海そのものは非常に綺麗なのですが、あまり自然という感じがしないかもしれません。
「自然の風景」として撮りたい……と思って下車して撮影スポットを探してみると、かなり歩く必要がありました。
海辺には基本的に降りられませんし、海沿いの道路を歩いて眺望が開けるスポットを見つけるまでに1kmは歩いたはずです。
それで、こんな感じ。ここまで来ると確かに美しい紀州の海そのものです。
もう一枚。
それでも、方向を変えればまだコンビナートが見えます。
ここまで来ると引き返すより隣駅の加茂郷の方が近いかと思って歩き続けることにしましたが、かなり距離がありました。こちらの駅では海は見えません。
工業地帯はまだ点在していて、加茂郷から2駅行った初島駅のあたりでは、石油基地に隣接した山にミカン畑が広がるという光景も目にするところです。
では、今回もお読みいただきありがとうございました。