光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

北の空が染まる~京都・宝ヶ池公園の夕景~

 新型コロナの影響で、写真撮りに遠出ができないこの頃。

 週末の休みが、そうでなければ絶好の撮影日和なのに……という日にならないと、むしろ安堵したりするぐらいです。

 今日も曇りの日。昼下がりしばらくしてから青空の見え始めていて、もしかすると夕焼けが見られるかも……ということで、近場の宝ヶ池公園へ。

 日没少し前の西空はこんな様子。

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 これぐらいでは見るべき夕焼けとはいえず、今や7時近い日没時刻を過ぎてもこんな感じ。

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 今日は外れか……と思いかけましたが、ここはもう少し待ちます。

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 こちらでも触れたこと。特にこの空は高空にかかる巻雲系の雲が出ていて、染まるのも遅くなる傾向にありますから、待ってみる価値はあると判断です。

 池から見て北側にある国際会議場の上空が染まり始め。

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 そして北東の空が染まってきました。

 これからの季節は日没の方角が北寄りになりますから、西ばかりでなく、北から東にかけての空も染まることがあります。

 続いて西の空も染まってきました。

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 シンメトリーは、水のある場所での夕景撮影ならではの醍醐味です。

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 そしてフィナーレ。

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 真夏なら全方位に染まる夕焼けも見られることがありますが、今日はそこまでにはなりませんでした。
 間もなく夏。夕焼けのベストシーズンは秋ではなく夏ですから、楽しみになってきます。

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 当面はここ宝ヶ池公園を中心とした近場のみでの撮影でしょうが。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。



応えあう煌めき~雫のプリズム~

 前回に続いて、月曜日の早朝に撮影した雫です。

 これから夏にかけての季節は、朝早くからずいぶん高く昇った日の光を浴びる、高い樹の枝についた雫が撮影ポイントとなります。

 ということでごらんください。

 星座のα星とβ星のように、ひときわ大きく輝く雫ともうひとつの雫。他の小さな煌めきに取り巻かれながら、この2つの雫が奏でる光のデュエットです。

 まずは、2つの橙色。

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 2つの黄色。

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 黄色と橙。

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 青と青。

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 青緑、あるいはターコイズ・ブルーの2つ。

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 2つの緑色へ。

 

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 角度を変えるだけでレンズに届く光の波長が変わり、彩りを変えていくのが雫のプリズムの美しさ。でもこのように、2つの光がほぼ同じ色で移り変わっていくのは、今までにない貴重な瞬間でした。

 その一つひとつが、宝物です。

 最後に、色違いとなった一枚も。

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  というわけで、今回もご覧いただきありがとうございました。

初夏の雫

 立夏を過ぎ、すっかり日の長い季節になりました。

 これからの季節だと、雫撮影にも好条件です。もちろん「雨上がりの晴れた朝」という、自然が提供してくれた条件あってのことですが、そのような機会であれば、朝早くから撮影できるからです。

 わが家のほど近くにフィールドがあるので、平日でも出勤前に時間がとれることがあります。そして今は仕事は在宅。通勤時間がかからないので、その分仕事前に撮影できる時間もあるというわけです。

 ということで、日曜夜にこちらではひと雨降ったので、翌朝に出会った煌めきを。

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 まさに色とりどり、同じ雫がこれだけ違った輝きを放つ光のマジックでした。写真を通して、みなさまともこうしてこの美しさを分かち合いたいと思います。

 まだまだ見つけた宝はあるのですが、まずはこの辺で。

 今回もご覧いただきありがとうございました。

 

彩りの対比~雫のプリズム~

 新型コロナウィルスの影響で遠出ができない今、休みにはしばしば過去撮影を見返します。しばらく新撮機会もなかった雫ですが、以前に撮ったものでなかなか気に入ったものがあることに気づいたので、ここで紹介します。冬の終わり頃の撮影です。

 赤の光が鮮烈に。冬も終わり頃だと気温は低くても日差しはもう春に近く、光の強さも増していました。

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 赤の光がオレンジに変わるととともに、下の雫が輝きを増し、鮮やかなブルーになります。この2つの色の対比の美しさが気に入りました。

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 同じ枝なのですが、角度を変えると。右の雫が黄緑に変わり、先の青の雫のきらめきが消える一方で、左端の雫がオレンジ色の光を放ちます。

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 また色を変えて。

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 主星は緑に。

f:id:naosuke21036:20200510115345j:plain またオレンジに戻りました。

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  これ以外にほとんど撮れなかった日でしたが、これだけでも十分すぎるほどの宝物でした。

 雫撮影自体はごく近場の山道で、今の状況でも撮りには行けますが、しばらく「雨上がりに晴れた朝」というシチュエーションを自然が与えてくれません。次の機会はただ待つのみです。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。

連休最後を飾る夕焼け

 今回は、連休最終日に出会えた夕焼けから。

 写真撮りに遠出もできない今年の連休でしたが、最後の日となった6日。曇りがちの一日でしたが、空を見ると西の方の地平線近くは雲がなく、晴れ間が見えます。こういうときは夕焼けが見られるチャンスだとは、これまでの経験からも見切っています。

 こちらを参照。

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 こんな具合です。

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  場所は近場の宝ヶ池公園。夕方でも散歩やジョギングなどで人の姿はそこそこ見られますが、人混みができるような公園ではなく、「三密」を避けるのは容易です。

 ということで、予想通り、鮮やかに西野空が染まってきました。

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 空が開けていることに加え、水面へのリフレクションが美しい。この場所で夕景を撮影する魅力です。

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 さらに色も深まり。

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 日の沈んだ方角では、ここまで燃え上がりました。

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 そして、フィナーレです。

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  この日染まったのは層積雲で、低空にかかる雲です。巻雲や巻積雲、高積雲のような高空の雲だとずっと遅い時間まで焼けているのが見られることも多いですが、低空の雲では染まるのも早く、また消えるのも早い。こうした夕焼けの傾向もだいたい把握しています。

 この時期ぐらいから夕焼けが見られる頻度も高くなってくるので、遠出ができない分、こうした近くで撮影する機会もまたありそうです。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。

高雄・西明寺のミツバツツジ

 まずは、こちらをご覧ください。

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 うららかな春の日、山腹が一面、ピンク色に彩られています。

 ここは京都・高雄にある真言宗大覚寺派のお寺・槙尾山西明寺の裏山です。

 高雄と言えば京都郊外の紅葉の名所として名高いですが、春には桜ばかりでなく、こんな美しい光景があるのです。

 とある年の秋に紅葉撮影に訪れ、その折に見つけたこの風景。道路沿いから西明寺を撮り、お寺を取り巻く紅葉も綺麗ですが、その横の山もほんのりと色づいており、ここには何が生えているのだろう?と気になっていました。

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 紅葉も点在していますが、一面の木々も秋色です。

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 ということで調べてみると、ここはミツバツツジ(より正確にはコバノミツバツツジ)が群生しているとのこと。次の春に足を運んだというわけです。

 そして、この通り。時期は4月初旬で、お寺の周りの樹々はまだ新緑も芽吹いていないものもあるぐらいですが、浦山はこんなふうに鮮やかです。

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 ツツジにも色あいの違いがあることに加えて、ここには山桜も生えていますから、両方の彩りがさらに美しさを増しています。

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 よく見るとミツバツツジも山桜も、それぞれで微妙な色の濃淡がありますよね。

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 てっきり植えられているのかと思っていましたが、実は自生しているものらしいです。とはいっても山頂部がどうみても人工林のスギ林であることからして、完全に自然のままということではないでしょう。人の手でこの一面の木々が一度伐採され、その後に優占種となって群落をつくったと思われます。それにしても一面がこんなに彩られる光景は貴重です。

 別の場所にも、こんなふうに自生しているスポットがありました。

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 見頃は4月初め~半ば。4月も終わり頃に行った頃にはすっかり過ぎていました。

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 みだわずかに花は残っていて、望遠で切り取ればこんなふうに、新緑に混じった色のコントラストも楽しめますが。

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 いつもなら過去写真から紹介する場合、見頃に先立って記事を書き、「みなさまもお越しください」としたいところですが、あいにくの新型コロナの流行で遠出は控える必要のある状況。読者の方にもなまじ今行きたい気にさせてしまうのも申し訳ないところなので、今回はあえて見頃を過ぎてからにしました。

 来年の春には収束して、安心して行けるようになっていることを祈るばかりです。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。

すさみ・見老津駅前に広がる青い海

 久しぶりに、南紀すさみより。

 例年であれば一度は足を運び、初夏の海の表情をカメラに収めたいGWの時期。ですが新型コロナウィルス禍のただなか、仮に万一にも私が感染していた場合、愛するすさみにウィルスを持ち込むわけにはいきません。

 ということで、過去の撮影で、私自身も旅した気になることにしましょう。

 今回は全国屈指の海駅だと確信を持って私が断言する、見老津駅の前の海を特集します。

 ホームからも海は望めますが、写真に撮ろうとすると電線や電柱が邪魔をするので、駅舎を出てすぐ前の国道からの撮影です。

 駅を一歩出れば、これだけの海が広がります。

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 海の青さもさることながら、形もとりどりの岩が点在し、背景の山もあわせて、「海が広がるだけ」の単調な景観になっていないのも魅力です。

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 左手には婦夫波で知られる黒島も見えます。

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 右の大岩。

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 少し離れて広角で撮るとわかりますが、この岩は防潮堤と一体化しています。

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 別の奇岩。

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 近づいてみると。

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  左の岩は地層があらわれていますが、このように地層(だいたい砂泥互層)が削られてできた岩と、先の大岩のような、おそらく岩脈に由来すると思われる岩とが混在しているようです。これが、この駅前の海独特の景観を形作っているのでしょう。

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  岩の形がとりどりなので、ちょっと角度を変えて撮るたびに個性的な絶景になる。このすさみ全般に言えることですが、駅を一歩出るだけでそんな景観に出会える。それがここの魅力です。

 新型コロナウィルスがいつか収束した日には、ぜひ訪れてみてください。

 では、今回もご覧いただきありがとうございました。