久々に奈良のことで。
以前の記事で取り上げた山の辺の道・崇神天皇陵(行燈山古墳)。
こちらは春と秋、それぞれの時期の季節比較でしたが、田植えの時期だとどうだろうか、ということで、過去の6月の上旬に訪れた時のことです。この年はまだ梅雨入り前でしたので、抜けるような初夏の青空が広がっていました。
JR柳本駅で降りて山の辺の道の方面に歩くと、左手に見えるは黒塚古墳。
濠の手前の花壇には季節の花が植えられていますが、この時期らしく紫陽花です。
国道169号線を渡って、古墳の手前まで。
この辺りの田植えは遅めで、6月上旬でもまだ水が張られただけというところもあります。
石段を登って、拝所から今来た道を振り返ります。ご覧の通りの澄んだ青空。
こちらが拝所。
拝所から時計回りに濠に沿って周囲を回ります。もう拝所が向こうに見えたところ。この古墳がいかに巨大かということでもあります。
北東の端のあたり。
こちらは濠ではなく、東側の池越しに古墳を望んでの一枚。
そして陵の南東側の眺望が開けた場所に出ます。
このアングルからの眺めが、大好きです。右手に古墳、左手に田畑。その向こうには奈良盆地の街並みか見渡せ、遠景には生駒・金剛山系を望む。
長い歴史をたたえた古墳が、こうして丘陵地帯の里山風景のなかに溶け込む。
まさに歴史と生活と自然がとけあったような展望が、ここから開けるからです。
日本の原風景ともいうべき景観です。
春の連休に来た時には古墳の木々は新緑色でしたが、この時期になるともうすっかり深緑です。そういった季節の違いも見どころ。
左手の土地が水田として利用されていればもっと絵になったと思いますし、それを期待して来たのですが、ここは農地としては利用されていないようです。
ですが、場所を変えてみると、こう。田植えが遅く、まだ水が張られたところですが、水田が古墳を映して、こんな光景になります。
稲が植えられていたほうがより絵になったと思いますが、田植えの時期の清々しい空気は十分でしょう。
そして、柿の木でしょうか。果樹が植えられた一帯。
ここから山の辺の道に沿ってさらに歩きましたが、それはまた別の記事で。
では、今回もご覧いただきありがとうございました。