光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

山の秋祭り

今週のお題「紅葉」

先週末、八瀬での紅葉撮影。

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 その華麗な彩りは先の記事でも紹介した通りです。この光景を望んではあまたの観光客も見入り、またカメラを向けていました。

 でもこの華々しい風景を離れて、辺りの山々に目を向けても、鮮やかな秋色はそこかしこに見つけられます。そんなわけで、さながら秋祭りのように色づいた山々の表情を今回はお届けします。

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 朝靄のなかでとりどりの色を見せる比叡山麓。いつもの田園の側に面した山腹です。常緑の杉に縁どられて、まだ青みが残る葉から、黄色、橙、そして所々に見える紅葉の赤が目を引きます。

 こちらは国道を挟んだ向かい側の山。

 

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 所を変えると、色づき方もさまざまです。

 八瀬駅からいくらか大原方面に向かって進んだところで。このあたりになるともう観光客の姿もありません。こちらで望遠撮影で山の一角を。

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 太陽高度の低い晩秋は、真昼でも日差しが斜めになります。照らし出される山腹の斜面それだけくっきりと浮かび上がり、それが秋の季節感を気づかぬ形で演出しています。

 京都では当然のように観光客であふれかえる紅葉の名所はたくさんあります。そうした神社仏閣での「植えられた紅葉」とはまた違った味わいが、こうした山の自然の秋色にはあるというものです。

 ちなみに、こうした色づく山々、つまり落葉樹林が広がる山というのは、文字通りの手つかずの自然というわけではないとのことです。京都の位置する本州中部のそれほど標高の高くない地域では、本来の植生なら常緑広葉樹の森、つまり照葉樹林が広がるはずで、新緑と紅葉のある落葉樹林というのは、人が昔の時代から薪や木材を採ったりキノコを栽培したりするなどのために、手を加えてきたからこそ成り立っているというのです。

 もっともこれは杉の完全な人工林と違って、人と自然とがかかわりあうからこそ成り立つ森のありかた。「里山」らしい姿でもあります。

 では、今回もご覧いただきありがとうございました。