彩りの秋~京都・八瀬もみじの小径より~
今日は11月30日。
明日には急激に冷え込む予報が出ていて、名実ともに秋の末日となりそうです。
この秋に出会えた彩りの数々はこれから改めて振り返っていきたいところですが、まずは前回の記事でも取り上げた、京都郊外は比叡山麓・八瀬の「もみじの小径」。
ここはその名の通りたくさんのモミジが見られますが、それだけでなく、樹種豊富な里山の林らしく、バラエティ溢れる秋の彩りの競演が見られるのが何よりもの魅力。
「小径」に沿って歩くより、道路側から眺めて、比叡山腹に広がる雑木林を見渡していろんな秋色を楽しむ方が、ここの魅力はもっと堪能できるように思います。
晩秋には紅葉狩りの観光客でかなりの賑わいを見せる場所ですが、そんなふうに眺める人をあまり見かけないのは、ちょっと勿体ない気もするぐらいです。
私にとっては比較的近場なので、この秋は休みのたびに足を運んで、ここの秋色の変化をウォッチしてきました。ここでみなさまと分かち合いましょう。
ここのモミジの色づきはわりと早めです。
10月末に行った時にも、もう紅く色づき始めを見せています。
数日後の文化の日。
だんだんモミジの赤も深くなり、もう見頃といっていいぐらいのものも見られます。
これにヤマザクラの紅葉がコンチェルトが加わり、背景の常緑樹とともに秋色のコンチェルトを奏でます。
その週末。だんだん他の樹種も秋色に染まり始め、カラフルさが増してきます。
こちらは山のだいぶ高所を望遠撮影したもの。広がる杉の常緑樹林をバックに、山中にも多彩な秋色が競演します。
この辺りはモミジの色づき方も一本一本違い、いったい何色あるのかと思えるほどカラフルなのも見所です。
次の週末、11月半ば。見頃はこの後もしばらく続きますが、一番ヴィヴィッドだったのはこの時期でしょうか。街中の寺社の紅葉と比べてもやや早めです。
黄色く色づいた落葉樹(クヌギだと思います)が彩りを添え、モミジの赤とベストマッチ。
モミジもいかにもという赤から紫がかったもの、真紅ともいうような深い色合い、橙寄り、青みを残したものまで、ただ「紅葉」と呼ぶのでは尽くせないような豊かな色調が、ここに集まっています。やはり最大の色彩の魔術師は、自然そのものです。
こちらはモミジがいちばん生い茂るところ。
モミジの背景で、他の落葉樹たちも秋色に燃え始めています。
この辺りは順光で撮れるのは正午を過ぎたあたりで、これまでの写真はみんなその時間帯での撮影でしたが、昼前の斜光ぎみの光のもとで撮るとこんな感じ。
よりコントラストも際立っているようです。
11月後半にも見頃は続きますが、それはまたの機会として、ここまで、鮮やかな秋色をお楽しみいただけたでしょうか。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。