すさみ八景プラス八景 その7 旧国道42号線の断崖から望む絶景
連続企画「すさみ八景プラス八景」も完成が近づいてまいりました。ラストの前は、本当に隠れ絶景スポットとしか言いようがない場所を紹介します。かつて国道42号線として使われていた、今は山中の小径となっているコースです。
地図では以下の通り。
今は道路としては使われていないので、廃道扱いでGoogle Map 上には表示されていません。現在国道の一部になっている黒島トンネルの横です。
地図には載っていませんが、アクセスはもちろん可能です(でなければここで写真で紹介することもできません)。前記事の高浜海岸千畳敷からも入ることはできますが、反対側の、黒島トンネル東側から入った方が近いし、わかりやすいところです。
トンネル入り口の手前に、こんな砂利道があります。ここが入り口です。車でのアクセスの場合、道路を挟んで左側に駐車スペースがあるのでそこを利用するのが良いでしょう(一応途中までこのコースに乗り入れることはできますが、引き返しが大変です)。
進むとトンネル入り口の上を通ることになり、こうやって道路と海が見渡せます。駐車スペースは向かって右側に見えます。
ずっと未舗装の道。国道として使われていた頃からそうだったのでしょう。車一台が通るのがやっとで、すれ違うことはできません。国道として利用されていた時代には、対向車があれば途中の待避スペースを使ったようです。
ということでしばらく進むと、海が見えてきます。海側には一部、転落防止用に膝元ぐらいまでのコンクリートの塀が設置されていて、国道としてそれなりに整備されていた跡がうかがえます。
そして眺望の開ける場所へ。恋人岬や江須崎といった、公式「すさみ八景」の名所も遠望できます。
ここまで来たら、あとは凄まじいまでの絶景の展望をお楽しみください。
正面には、青々と広がる大海原と、左に陸、右に沖と、2つの「黒島」。
上は順光の夏の日ですが、こちらは逆光の早春の日の撮影。雰囲気の違いも比べてください。
ここは、恋人岬の婦夫波を側面から眺められるビューポイント。
正面から見るこちらとは、また違った楽しみ方ができます。
陸の黒島と恋人岬を見やりながら、眼下に視線を移します。
高さは海抜約50m。白浜の三段壁に匹敵し、(初代)ゴジラの頭の上に乗ったのと同じ高さからです。ほぼ垂直な断崖の上から見下ろすと。
吸い込まれそうです。魚眼にしてみるとさらに迫力が増します。こちらは海がエメラルド色だった真夏です。
海が荒れている時に魚眼で撮るとこの迫力。
ご覧のように転落防止用の塀はあるとはいえ、ちょっと身がすくむところです。
右手側の眺望も壮大なのですが、それを楽しむにはもう少し先に進みます。すると芝生の生えた、やや開けた場所に出ます。おそらく国道時代には待避所として利用されたスペースです。ひと休みするのもここがいいでしょう。
ここから望めるのは海辺まで険しく切り立った稜線と、高浜海岸千畳敷。
芝生が青い、初夏の時期の撮影はこちら。
本当に海辺まで険しい山が迫り出しています。
海が荒れ気味の日。
ご覧の通り、この辺りには転落防止の塀も設けられていないので、身を乗り出しすぎないようにご注意。
ここから千畳敷を望遠すると。
千畳敷も全貌を見るには、むしろここから遠望した方がいいようです。
このスポットを「発見」したのは去年の5月に訪れた時。もっと早くから知っておくべきだった、と後悔です。この後、すさみ撮影旅行時には、フルコースで楽しもうと思ったらメニューが一つ加わりました。
ということで、この絶景スポットは、皆様もぜひその目でご覧になっていただければと思います。
それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。