この冬はまともな積雪がまったくない京都なのでそのチャンスは一度もないのですが、降雪後に晴れた日は、時に雫撮影のチャンスになることがあります。木々に降り積もった雪が融けて雫になるからです。
寒い中、凍える手ではフォーカスもままならず、結構大変な撮影になります。「煌いている雫のついた枝にフォーカスする」のでないとちゃんとした写真にならず、半押しでのピント合わせもかなり微妙な作業になるので、手袋越しではできません。どうしても人差し指は素手で触れる必要があります。人差し指と親指の部分だけ切り落とした、撮影仕様の手袋を用意してはいますが、やはり指先むき出しは寒い。撮っては使い捨てカイロを握りしめて温め……の繰り返しになります。
それでも何とか撮影した過去のものから。
赤と青の対比が鮮やかです。
下の雫が青から緑に。
今度は上が橙に。
こちらは赤ふたつ。
最後に青緑と黄緑。メインの二つだけでなく、周りの煌きも注目してみてください。
木々に積もった雪が融けて雫になり、滴り落ちる束の間の魔法の時間。寒さの中でも、この瞬間に立ち会えれば何よりです。
雪融けの雫で撮ったプリズムはまだまだありますが、今回はこの辺で。
ご覧いただきありがとうございました。