光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

水飛沫とユリカモメ

 今日は、この一枚。

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 堰堤に佇むユリカモメたち。飛沫をシャッタースピード最速で止めて撮りました。

 せっかくなので堰堤の上でもう一枚。

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 過去年の撮影からですが、今年のユリカモメたちも、3月のこの時期にはとっくに京都・鴨川からは姿を消しています。

 繁殖地の環境悪化その他の影響で数もめっきり少なくなった鴨川のユリカモメたちですが、今年も以前の記事で触れたようにこんな姿も見せてくれました。

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 ということで、次の冬もまた会いましょう。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。

 

やっと会えたねレンジャクたち

 すさみ八景プラス八景の次の記事を一回お休みして、昨日のことから。

 この冬はじめて会えたレンジャクたちです。

 今年はレンジャクの当たり年だという情報はたびたびウェブ上でも聞いています。各地で出会った、撮影できた、という話も何度も耳にしました。私の住む京都でも出現情報があります。

 でも私自身が一度も出会えていないことで、「当たり年」の話もむしろ残念に思えさえするところでした。そんな折、昨日ようやく出会えました。

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 レンジャク類ほど出会いが偶然に左右される鳥もそうはいません。他の鳥であればだいたい生息地が定まっていて、この時期にこの場所に行けば出会える。そんな見込みを立てられます。

 でもレンジャク類は一所にとどまりません。集団で現れ、その場にある餌の木の実を食べ尽くしたら、すぐに他所へ移動してしまいます。たとえ出現情報を耳にしても、その場所に行ってみたらもうどこかへ去っていることも多々です。「狙って会いに行く」ことがとにかく困難なのです。

 わが家からほど近いところに、レンジャク類の好む木の実が豊富なスポットがあり、過去に何度か現れたことがあるのは知っています。過去にはこんな大群のこともありました。

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 冬には時々足を運びはするものの、だからといってそこに出会えるわけではなく、また行ってみたらすでに来て去ったらしく、実が食べ尽くされていたこともありました。

 ですが昨日、久々に見かけました。総勢最大で10羽と、この鳥にしては小群でしたが、この通り電柱の上に。

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 ヒレンジャクキレンジャクもいます。同じレンジャク類であれば種が違っても仲良しのようで、混群となっていました。

 こちらがヒレンジャク

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 こちらはキレンジャク。抜けるような青い空が背景です。

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 キレンジャク2羽。

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 どちらも、きりりとした冠羽と黒のアイラインが恰好いいフォルムに赤や黄色がおしゃれな配色と、実に美しい鳥です。強面に見えて、カワラヒワに似た甘い鳴き声も魅力です。

 地上に降りた姿も撮りたかったのですが、そのチャンスはほとんど得られませんでした。

 実は辺りは住宅地。変にカメラを構えて長居すると、別の目的と間違われて怪しまれかねませんから。

 ともあれ、出会いに感謝です。

 ことのついでに、カワアイサ

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 白梅にメジロです。

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 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。


鳥と夕景 その6

 過去に撮影したものから、ユリカモメのいる鴨川の一景。

 冬の夕暮れ時、茜色に染まる水面の上です。

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 日が暮れつつあり、琵琶湖に帰るかと思えば、川に戻ってきたので見られた光景です。

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 こうして、それぞれに着水していきます。カモたちも混じっています。

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 茜色の水面と、シルエットに近づいていく鳥たちとの対比です。

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 以前の都市には、鴨川に群れなすユリカモメたちが時々日が暮れても琵琶湖に帰らず、鴨川で夜を過ごす生態が見られることがありました。そんな日には時として見られたものです。

 今年はこのように見られることはありませんでしたが。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。

 

ぐるぐるハシビロガモ

 前回の記事でも触れた京都・二条城。

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 この城の濠は、冬季には様々な水鳥の渡来地になっています。

 ヒドリガモオカヨシガモ

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 ほかにもオオバンホシハジロもいますし、ヨシガモが入ることもあります。

 でも、ここでいちばんの見ものは、なんといってもハシビロガモです。

 この間の記事で触れた、名古屋市南部・山崎川にも多数渡来していました。

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 その名の通り嘴が幅広く、縁にブラシのようなギザキザがついていて、これで水面のプランクトンなどの養分を濾しとって採食します。そのため、水面で口をパクパクさせる行動が特徴的です。

 こうした生態からして富栄養な水を好みます。山崎川下流も、工場地帯を流れ、下水処理場からの排水が放出される濁った川で、むしろ好適な生息地です。あまり綺麗でない川の指標とされる野鳥でもあります。

 京都では鴨川のような底が透けて見えるほどの澄んだ流れではまず見かけません。京都の渡来地として川ではなく二条城の濠だというのも、彼らの好む環境に最も近いからでしょう。

 で、見かけたのがこんな様子。

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 20羽以上の群れが、こうして寄り集まって、ぐるぐると環を描くように泳ぎまわっています。他の生息地でも観察されており、1, 2羽でも行うことがあるようで、この鳥の特徴的な生態です。

 このサイズの大型の鳥がここまで密集して見られるのもなかなかありません。

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 流れのない濠で、泳ぎ回って水流を起こすことで、餌となるプランクトンなどが入ってきやすくしているのでしょう。渦を起こすことで真ん中にプランクトンを集めているとも言われます。

 奪い合っているという雰囲気ではなく、あくまで仲良く共同作業をしているように見えました。

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 後ろに、蚊帳の外といった感じのヒドリガモが一羽。

 この特徴的な行動は特に野鳥に深い興味のない人たち(単に「カモ」としか認識していない)の目も引くようで、足を止めて見入ったり、スマホで撮ったりしている人もちらほら見かけました。

 ちなみに、山崎川では排水口の前であり、そこから栄養分豊富な流水があるため、「ぐるぐる」の行動は見られませんでした。それにこちらでは他種の鳥たちも一緒です。

 まだ冬の間のしばらくはこの面白い行動が見られるので、よろしければ足を運んでみてください。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。

 

鳥と夕景 その5

 前回に続き、実家近く、名古屋市南部の山崎川下流の鳥たち。

 これまた別の情景です。

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 夕映えに染まったった水面とともに。ハシビロガモの雌雄。ちらりと覗く翼鏡が西日に輝いています。

 ハシビロガモの雄の頭部のグリーンも、光の当たり方次第で鮮やかさが違ってきます。

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 こちらはハシビロガモコガモ

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 水面で羽ばたく一羽。翼鏡の鮮やかなグリーンもはっきり見えます。

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 こうやって水面が夕映えに染まると、もともとの川の濁った色も目立たなくなるので、いかにも自然豊かな場所で撮ったかのように見えてしまうかもしれません。実は工場地帯のただなかです。

 こんな環境が多様な鳥たちの生活の場となるとは。これまた生態系の不思議かもしれません。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。

濁った川が水鳥の楽園 2020

 

 出張の際に名古屋の実家に寄ることにもなったので、その折に今年も、あの場所に水鳥たちは来ているか?と思い、足を運んでみました。

 去年の記事でも取り上げた、ここです。

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 今年もやはり、賑わっています。

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 まずハシビロガモが多数。私の住む京都ではなかなか見られない鳥です。

 他にもヨシガモコガモオカヨシガモヒドリガモ

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 キンクロハジロホシハジロもいて、他にユリカモメやオオバンも。

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 名古屋市南部、山崎川下流です。

 水鳥があふれているというといかにも自然豊かな場所かと思いきや、これがどうして、工場地帯を流れる濁りきった川。

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 ご覧の通りです。

 山崎川は上流は桜の名所としても知られる清流ですが、南区に入ったあたりから濁りが目立つようになり、私の実家の辺りでは、すっかり濁った都市河川。そんな場所が冬には多数の、しかも多様な水鳥の渡来地となっています。

 しかもここはなんと、下水処理場の排水口の付近です。ここにむしろ、水鳥たちが集まるのです。

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 むしろ処理場からの排水が、鳥たちにとっては栄養分を提供する餌場になっています。ここの代表種であるハシビロガモは、その名通りの幅広い嘴で水面の栄養分を濾しとって採餌するので、その生態に適しているのでしょう。

 人間からすれば最も汚れた環境とも思える場所で、こんなふうにたくましく生きている鳥たちの生命にエールを送ります。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。

砕ける波に何を思う?

 今日は、この一枚。

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 すさみへの過去の旅の折。海上の離れ岩に砕ける波を高速シャッターで止めて撮影していたところ、たまたま岩の上に二羽のカモメ(ウミネコ)が止まったところを捉えたショットです。

 この波に、鳥たちは何を思うのでしょうか。

 せっかくなので、すさみの青い海でとらえた、砕ける波のショットをもう2枚。

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 海が青ければこそ、いよいよ白い波しぶきも引き立ちます。

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 すさみでであった野鳥たちも。

 こちらはクロサギ。出会うのはだいたい海という気がします。

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 見老津駅上空を飛んで行ったノスリです。

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 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。