光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

蜘蛛の巣と雫

 日の長い夏であれば、雨上がりの晴れた日であれば、平日でも早朝に雫の煌きを撮る時間があります。

 以前の記事でも触れていましたが、ちょうど一週間前、先週水曜日にそのチャンスがありました。

 この日は午前中は晴れ渡り、これで梅雨明けかと期待させた日でしたが、結局今になってもまだ明けていませんね。

 ともあれ、この日に出会った輝きで、まず分かち合いたいものをお届けします。

 こちらを、どうぞ。

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 蜘蛛の巣とともに煌く雫です。

 これは以前から撮ってみたいテーマで、これまでも何度となく試してみましたが、なかなか気に入ったショットを撮れずにいました。この日に、ようやく相応に納得できるものが撮影できたようです。

 煌きはルビーを思わせる鮮烈な赤に。

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 そしてオレンジへと彩りを変えます。構図的に、蜘蛛の巣との位置関係もいいですよね。

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 黄色へ。波長の短い光への移り行きです。

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 そしてもうひとつの注目は、七色に彩りを変えていく雫とともに、蜘蛛の巣も虹色の輝きを放っていることです。

 糸に間隔を空けてついている粘液の球がもたらす「構造色」の現象のようです。水滴がプリズムとなって生じる分光とは、これまた別の原理に基づいています。

 でも、違った原理に基づく鮮やかな色の輝きが、こうやって一枚の画面で呼び合うように並んでいるのも美しい光景です。

 雫は緑の光に変わりました。

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 そして私の一番好きな色である青に。

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 紫色が混じり、瑠璃色というのがふさわしいでしょうか。

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 最後に、いちばん波長の短い紫へ。蜘蛛の巣の輝きも一枚ごとに変わっているので、こちらも比べてみてください。

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 ちなみに、枝に隠れてしまっていますが、この巣は空き家ではなく、真ん中にちゃんと主もいます。目を凝らしてみてください。

 理想を言えば、蜘蛛の巣そのものについた水滴でプリズムを撮りたいところですが、まだこれは成功したことがありません。雨上がり直後でないと難しいでしょうか。

 ともあれ、まずは「蜘蛛の巣と雫」というテーマでの撮影ができたことだけでも、この日の早朝撮影はまず十分に満足でした。

 でも短い時間ながらこれだけでは終わっていないので、またの機会にお届けしたいと思います。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。