紀州の旅、2日目。
初日は日置の志原海岸~すさみとめぐりました。紀州の旅で泊りがけならどうしてもすさみは入れたいのが私です。すさみでの撮影も満足のゆくものだったので、2日目は場所を変えて。古座~串本での撮影です。
途中の和深駅。見老津と並ぶ海の見える絶景駅です。通過待ちで3分ほど停車してくれるので、その間に撮影。
なお駅舎は解体工事中でした。古く風情のある木造の駅舎でしたが、さすがに老朽化が進んでいたということでしょう。
ということで、古座駅に到着。駅に併設された古座町観光協会でレンタサイクルを借り、古座川沿いを走らせて、今回の目的である奇岩たちに会いに行きます。
最大の目的である一枚岩まで、駅から10km以上は離れています。しかも地図を見るといかにも山中にありそうなので、いくら電動アシストとはいえ自転車で行くのは厳しいように見えますが、その実、道は意外に平坦です。
急坂を登ることもほとんどないまま、たどり着けます。
ということで古座川の清流に沿って。
こちらは明神の潜水橋。その名の通り、増水した際には水中に没することからこの名がついています。
目的の一枚岩が近づき、手前のトンネルです。
山桜が咲いていました。
そして一枚岩へ。まずは少し離れて、橋の上から撮影です。
真ん前の、道の駅の辺りから。高さ100m、幅500mという巨大さに圧倒されます。
その名の通り、これがまるごと一枚の岩です。
つまり、土砂が堆積して、「地層」として形成されたのではない。地下から噴出したマグマが冷えて固まり、このようなひとまとまりの岩盤となった、ということです。1500-1400万年前という、人類史のスケールをはるかに超えた時間のなかで造り上げられました。
河原まで降りると、あまりの巨大さに、もうカメラに収まり切らなくなります。
河原から上流側を望みます。左手の峰もなかなか美しい形で、こちらも十分に絶景の名に値しますが、名前はついているのでしょうか。
一帯は古座川弧状岩脈と呼ばれ、「熊野カルデラ」の形成に伴って噴出したマグマが固まり、風化されてできた奇岩が、至るところに見られます。
ということで、引き返し、他のスポットへも。
次に紹介する牡丹岩の近く。南紀月の瀬温泉ぼたん荘の裏手にある岩です。特に名前はついていないようですが、それでもなかなかの奇観。
広角ではこんな感じです。
そして第二の目的、牡丹岩へ。実は往路でもその前を通っていたのですが、時間帯的に逆光だったので帰りに撮影することにしていました。
マグマが凝固してできた岸壁が、長い年月を経て風化にさらされ、穴だらけになっています。
これだけでも不思議な景観ですが、ここが「牡丹岩」と呼ばれるのは、左上のあたりのこの岩ゆえのようです。
これが、牡丹の花のように見えるということでしょう。
さらに引き返したところから道を逸れて、もう一つの目的、虫喰岩へ。
ご覧の通り、風化作用を経て、虫が食ったようになっています。
より広角で収めると。なんとなく耳の形に似ているからか、耳の病気にご利益があるという信仰もあるとのことです。
古座川沿いにはまだまだ見どころはあるのですが、今回は3つの奇岩をカメラに収めることができたことで満足というところでした。
この後、串本に向かいますが、それは後ほど。
今回もご覧いただきありがとうございました。