すさみ・オン崎とホテル・シーパレスの夢の跡
台風が過ぎて。
私の愛するすさみ町もかなりの暴風雨に見舞われて海も荒れたようでしたが、SNSを通した現地の友人からの情報では、大きな被害はなく乗り切れたようです。
ということで、久々にすさみのことで。まだあまり語ってなかったスポット、「オン崎」を紹介しましょう。
ここを初めて訪れたのは3年前の晩夏。8月の初めには見老津地区を訪れ、最高の海と空の色に恵まれた撮影ができました。
でもお盆過ぎにもう一度すさみに行きたくなり、せっかくならまだ訪れていないスポットを……ということで起点を見老津駅でなく、周参見駅に選んだのがきっかけでした。その後何度も訪れています。
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周参見駅から海に出るとまず出会う稲積島の北西側にある岬です。オン崎とカタカナで書きますが、もとは「御崎」でしょうか。南紀熊野ジオパークのジオサイトの一つにも選ばれている場所です。
こちらは山上の金毘羅宮からの眺望。右手の岬です。稲積島との位置関係もよくわかると思います。
防潮堤から稲積島越しに望むとこんな感じです。遠景の海岸ではなく、その手前の、上に白い建物が建つ岬です。
山上から眺めてもそうですが、こうやって遠くから眺めるとこの白い建物もすっかり風景に溶け込んでいる感がありますが、その実は……ということ。
岬の上まで出て白い建物を望むとこう。
岬の突端に佇むこの建物、明らかにホテルです。この最高の立地から望むすさみの青い海は最高の絶景だろう……と言いたいところですが、それは過去の話。
これはかつてすさみを訪れる人たちを迎え入れていたホテル・シーパレスすさみの夢の跡なのです。
私はその方面のマニアではないので足を踏み入れてはいないのですが、2011年に閉鎖され、今ではすっかり廃墟となっています。「シーパレスすさみ 廃墟」で検索すると、その方面のマニアの方のお話もうかがえます。
情報が削除されていないためか、「シーパレスすさみ」で検索すると、今でも一部の宿泊予約サイトにプランが出てくるのがいよいよ虚しさを感じさせます。
たとえば、こう。
もちろん予約はできません。
運営していた会社が倒産したらしく、再開発されそうな雰囲気も今のところありません。営業していたころは、枯木灘の海を見渡せる絶景ホテルだっただろうことを思います。
閉館も私がすさみに魅せられるよりもずっと前のことだったと思うと、侘しい思いを禁じ得ません。
地図を見る限りその場所には和歌山県漁連すさみ支部という表示があるのですが、今、その目的に使われているということでしょうか。今年もすでに6回すさみは訪れていますが、こちらオン崎にはまだ足を運んでいないので確かめていません。ちょっと気になるところです。
ということで、最後に岬の上の木々の間から眺めた稲積島のショットを。
やはりこの岬は、絶景を望める場所です。
では、今回もご覧いただきありがとうございました。
※追記
最近こちらの記事にアクセスされる方が多くなっているようで、ひょっとしてシーパレスの廃墟写真も見たいということもあるかもしれませんので、2021年夏に訪れた時に撮っものを掲載しておきましょう。
再開発されない限り、時とともにますます朽ち果てていくのは世の理。
私は廃墟マニアではありませんので、中に立ち入るようなことはせず、外から眺めて撮っただけです。
目的はあくまで、ここオン崎から眺める青い海の景観です。
海岸に降りてみると、シーパレスはまだ景色に溶け込んで見えます。
すさみのランドマーク・稲積島も美しいものでした。
ということで。