すさみ・オン崎の海岸に降りる
前回の記事でも紹介した南紀すさみ町・オン崎。
絶景スポットでありながら、その突端に建つホテル・シーパレスは今や夢の跡。そんな場所です。
この岬から、海岸まで降りることもできるので、今回はそちらも紹介しようと思います。
廃墟と化したシーパレスの向かって右手側に石段も設けられていて、ここから降ります。
かつてであれば、シーパレスの宿泊客はここを通って海岸まででて、すさみの青い海の景観を満喫したことでしょう。そんな時代にすさみを知ることも無かったのは、今にして思えば残念だった気もします。
国破れて山河あり、といいますが、ホテルが寂れても海の眺めは健在です。
この通りです。枯木灘にふさわしく奇岩が並び、青い海が広がります。
稲積島方面を見渡すと。
岬の先端で波が打ち寄せやすいのか、この辺りの岩はいくらか削られて荒々しさが薄れている印象もありまする
シーパレスの建物を入れて撮るとこんな感じ。
南側の海岸から、崖上を見上げるように。こうしてみるとまだ建物そのものは、景色の中に溶け込んでいるようすがよくわかります。間近に行くまで、このホテルが廃業しているとは思いもよりませんでした。
こちら側も青い海は美しい。
地質学的にはこの辺りは「破砕帯」と言われ、付近の崖(海食台)の岩石が地殻変動で破壊された残骸が散らばっているということです。
「南紀熊野ジオパーク」のジオサイトの一つにも選ばれていて、こちらで解説されています。
すさみは、知られざる絶景に満ちたスポット。いろいろなところで「絶景さがし」が楽しめるのですが、こちらはホテルが繁盛していた頃は、宿泊客が堪能していた、「知られざる」眺めでは無かったところだったはずです。
それを改めて再発見しつつ、すさみの魅力をさらに伝えていければと思います。
それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。