比較、春と夏の海と空~すさみ-日置より~
前回の記事でとりあげた、夏の白浜町日置の志原海岸。季節を違えて同じ場所を訪れてみると、その表情の違いを比べてみたくなります。ということで今回は季節比較企画です。周参見駅を出発して志原海岸までの、だいたい同じ場所で撮った早春の3月と真夏の8月の写真を並べてみます。違いを見比べてみてくください。
地図はこちら。
このサイズだと地名があまり表示されていませんが、所々を拡大してみると出てきます。
ということで、まず駅から出てオン崎を越えたところにある湾。
まず早春。
こちらが真夏。比べてみても、まず何より画面の「光度」「明るさ」がかなり違うことがお判りでしょう。そして、海も夏のほうがよりエメラルド色寄りです。
すさみ町と白浜町の境界にある潮来橋から、小石の鼻という名の岬を望む。
こうしてみると、晴れた日のほぼ真昼時に撮っても、空の青さも画面の明るさも、季節でずいぶん違うものです。夏は燦燦たる日差しで、岬もくっきり浮き出ています。
さらに進んで、安宅崎へ。この辺りはリアス海岸で次々と岬が現れるのでどこを撮っても絵になります。
まず早春。時期からして植物はまだ冬枯れのままです。でも海の色はすでに早春らしい明るさが感じられます。
真夏には手前の植物も青々と茂っています。岬の樹々は基本的に常緑樹ですが、それでも緑の濃さは、夏の方がいちだんと濃いようです。
角度を変えて。早春はまだ昼間でも太陽がそこまで高くなっていないので、真昼でも方向によってはこんなふうに逆光になりやすいところです。
夏の昼間は太陽が高いので、基本的にどの方向にカメラを向けても逆光になりにくい。
また別角度から、これはその前に12月に撮影したもの。
気温で見れば寒さはまだまだこれからの季節ですが、「光度」で見た場合は冬至のあたりで、昼間でも一年で最も暗い季節です。海の色も、青くはあっても明るさがありません。
それに比べれば、早春の3月はずいぶん明るくなっていますね。海の色もずっと明るいマリンブルーになっています。
夏はやっぱり空の青さも海のエメラルドも鮮烈ですね。
こちらは日置川河口付近。
夏。中洲の緑の違いが際立ちますが、背後の山は基本的に常緑樹林なので年中緑に覆われていますが、それでも夏の方が緑の鮮やかさがあります。
道の駅・志原海岸から鳥毛洞窟へ向かう道より。
昼間でも、早春と夏とではこれだけ明るさも違うことがおわかりでしょう。
鳥毛洞窟から海を臨む定番のショット。
最後に大崎方面を望んでの撮影から。こちらは12月に撮ったものもありましたので、冬、春、夏と並べてみます。
同じ場所で撮るからこその季節の表情の妙、楽しんでいただけたでしょうか。
季節は秋分の日を過ぎていよいよ秋本番に入り、夏にはあれだけ強烈だった日差しも、日に日に和らいで、そして弱まっていきます。
日の短い季節が苦手な私にとっては、それだけでもちょっと憂鬱な気分にさいなまれますが、季節の移ろいとして、その時節ごとの表情を楽しんでいこうと思います。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。