光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

南紀すさみ~関係人口同士のつながり~

 しばらくぶりに、南紀すさみの話題で書きます。

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 というのも、今日、私と同じくこの南紀のまち・すさみに魅せられ、たびたび足を運んでいる方とお会いし、話す機会がありました。出身は新潟で東京の大学を出て現在は名古屋(私の出身地でもあります)でお勤めの、20代の若者です。大学の後輩にも同じくすさみに魅せられた仲間がいて、一緒にこの地の未来を考えておられるとのこと。

 つまり、私と同じく、都市部に住まいながらすさみ町と継続的なかかわりをもつ「関係人口」。ただ観光で足を運ぶだけでそれ以上は地域に何も残さない「観光人口」と、そこに至るまではハードルの高い「移住者」「定住人口」の間にある存在。ある地域に魅力を感じ、たびたび訪れては土地・ひとと関係性を築いている人のことです。これからの地域活性化のカギはこの「関係人口」にあるとも言われます。

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 この記事で触れた、6月に荒れた海を撮りにすさみを訪れた時にもつかのまだけ顔を合わせ、いずれお互いにもっと話をしたいということになっていましたが、今日こちら京都までいらしたので、駅近くのとある店で昼食を交えつつ歓談しました。

 お互いにすさみの「関係人口」となるまでのストーリーの交換。都市部に住まう「関係人口」としてこのすさみ町のためにできることは何か。地域の人たちとどうかかわっていくか。そうしたことについてです。

 すさみの住民の方々を別にすれば、こうしてすさみについて「双方向で」コミュニケーションをできたのは、ひょっとすると初めてだったかもしれません。私からすさみの魅力についてはさまざまな形で発信はしていますが、これは私からの一方向に近いものですから。この地域で注目のお寺や人のつながりについて私の知らないことも聞き、私からは恋人岬で海岸まで降り、間近から婦夫波を撮るためのルートなど、かくれた絶景情報を提供する。

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 お互いすさみについてまだ知らなかった情報も交換できる。すさみの未来について思うところを語り合う。そんな貴重な時間となりました。

 ここで改めて実感したことは、「関係人口どうしがつながりあう」ことの大切さです。ばらばらでその地域にかかわりを持つ人々がいるより、互いにつながり合い、意見を交わし合い、協力してその地域に関わっていくようになれば、それだけ地域を盛り上げるうえでも有意義な貢献ができる。関係人口同士、あるいは元からの住民や移住者とのあいだのストーリーを交換し合い、さらに関係性を深めていくことができる。たまたま訪れた人を「関係人口」へと変えていくための方法も見つかる。そんな可能性が開けるように感じます。

 写真撮影、ダイビング、海水浴、サイクリング、釣り、熊野古道歩き。いろいろな動機ですさみを訪れる人はいると思います。これから有望なのは、海沿いでの「星空ツーリング」のスポットとしてです。で、それぞれの「ストーリー」が結び合わされば、ただ一度訪れただけでとどまらない「関係人口」にもなるというものです。

 

 そして、他にも潜在的にはまだまだいるだろうすさみ町の関係人口との接点をどのように得ていくかも、一緒に考えています。

 私もこれからの課題として、関係人口・移住者・住民とのあいだの「ストーリーをつなぎ合わせる」方法を考えていくということがあるように思いました。

 私のストーリーとしての「すさみでの絶景発見記」も含めてです。そしてこれからすさみを訪れる折には、風景ばかりでなく土地の人たちの声を、ストーリーを共有するために何かしていこうということも考えています。

 

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 絶景がいくらでも見つけられるこのすさみという地は、「ひと」に支えられてこそです。深刻な人口減少に直面しているこの地がいつまでも続いてほしい。そのためにできることは何かをこれからも考えていきたいところです。

 では、今回もご覧いただきありがとうございました。