すさみで荒れた海を撮る その3 旧国道42号線から恋人岬まで
引き続いてすさみへの旅から。
道の駅・イノブータンランドを後にすると1時50分頃。ここから高浜海岸・千畳敷というちょっとした景勝地を望んで一枚。千畳敷といっても白浜のそれほどのスケールはありませんが。
ここで有難くも、ここに立ち寄っておられた、串本方面に向かう方の車に同乗させていただきました。
まだまだ立ち寄りたいスポットはあったので、黒島トンネルを出たところまでです。
乗せていただいたのは1kmほどの距離でしたが、それでも10分強の時間と体力が助かったことは貴重でした。旅は道連れ世は情け、ドライバーの方に改めて感謝を申し上げます。ありがとうございました。
ということでトンネルを抜けると、すさみでも目玉スポットである婦夫波の恋人岬が見えてきます。でもそのまま進まず、国道横の山中に入る道に足を踏み入れます。5月の時に見つけた、旧国道42号線跡です。
数分歩けば、恋人岬を遠望できるスポットまでたどり着けます。前回以上に青さも澄んだ空の下で、しかも波立った風景をカメラに収めることができました。
波の白さが、青い海に際立って見えます。
少しズームしてみるとこう。黒島の向こうには見老津漁港が、さらに江須崎が見えます。
正面に目を向けると果てしなく広がる太平洋に、陸・沖の両黒島が一望できます。
眼下を見下ろせば高さ50mはあろうかという断崖絶壁。
魚眼で撮ると迫力がさらに増します。荒波が激しく打ち寄せているので、それがいよいよ「怖さ」を際立たせているのでしょう。
千畳敷も遠望です。方向的に逆光なので海面もキラキラしています。
この絶景ビューポイントを発見したのは5月の連休の旅でのこと。初日が曇天で撮影には残念な天候だったため、この機会に未訪のコースを探ってみようか……という思いで、高浜海岸の方から歩いてみた結果でした。
もしあの日が絶好の撮影日和であれば定番のスポットを回ることに集中し、未知のルートを「探検」しようなどという気は起きなかっただろうことを考えると、むしろ残念な天気で良かったと今振り返れば思えてしまいます。翌日はそれを補って余りある最高の青空でしたから、なおさらです。
ということで引き返し、恋人岬へ。
海が荒れていればこそ婦夫波も激しく打ち寄せ合って、この地の景観の魅力を増しています。地元の人はこういう状態を「夫婦喧嘩」と呼んでいるとか。
撮影方向が南向きのためどうしても逆光撮影になりやすいですが、夏の昼時であれば太陽が高いので逆光になりにくく、空の青さも損なわれません。ここのベストな撮影シーズンが夏である理由です。
そしてこの地に咲くブーゲンビリアの花とあわせて。咲いているのがこの位置だけなので、波と合わせて一枚に収めるのはひと手間かかりました。
そして岬も後にします。
この時午後2時15分。そのまま見老津駅まで歩けば楽勝で帰りの電車に間に合いますが、まだまだ撮りたい場所は残っていて……。
それでは、今回はこの辺で。ご覧いただきありがとうございました。