光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

雫写真 続けて

 前記事に続いて、雫の宝石のフォトを。

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 こちらのブログで特集していきたい雫ですが、私自身は透明な雫を撮ることには興味はありません。雫に映り込むものを撮影するという趣向でも撮りません。もっぱらこの「プリズムの雫」を撮ることにこだわっています。

 

 原理は虹と同じです。雫がプリズムになっているのです。そのため普段は無色透明な光に含まれる違った波長の光が屈折率に従って分光され、目に、そしてレンズに届く。こうして色鮮やかな輝きを見せてくれるのです。

 虹の場合は大気中に無数に水滴があるために、屈折した光があのように波長順に並んで見えるわけです。

 これが一粒の雫であれば、その雫自体がとりどりの色で煌めきます。この光のマジックによって、透明な雫がほんのひとときだけ宝石に化けるわけです。それがただの雫に戻り、消え去ってしまうのもあっという間。ほどなく解けてしまうのも、まさに魔法を思わせます。

 

 少し角度を変えれば、同じ水滴でもこんなふうに色が変わります。

 

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 あくまで自然の奇跡をカメラに収めることがすべてなので、木の枝に水をかけるような「やらせ」は一切行っていません。すべて、雨上がり(あるいは雪解け)の水滴によるものです。

 

 学生時代、当時暮らしていたアパートのベランダから、雨上がりに晴れた朝に眺めた七色の雫。

 当時サークルでの自己紹介で「好きなもの」の一つに書いたこともあり、この頃に遡れるかもしれません。

 

 自分の体験とその時の記憶のなかにしか存在しない宝石。写真があるから、それを他の人たちや、未来の自分にも伝えることができる、と感じます。