香住海岸・大引の鼻より
前回に続いて香住海岸から。
先の記事で訪れた季節は早春でしたが、季節が違えば同じ海でも表情が大きく変わる。ということで季節を違えて、夏のお盆休みの頃に訪れたさいの撮影を紹介しましょう。
前の時と同じく、今子浦へと向かう坂道の途中で。
画面の明るさ、緑の濃さが、季節が真夏であることを物語っています。
海の色も夏らしくエメラルドを帯びていますが、やはり南紀とは雰囲気も違いますね。あちらが空との違いを強く主張するような、くっきりとした海の色なのに対して、こちらはわりと連続的に空の青につながっているような印象があります。
開けた場所から、白石島を望みます。
これまた場所を変えて。
そして今子浦へ。ここは海水浴場にもなっているので、真夏ともなれば多くの海水浴客でにぎわい、千畳敷のあたりは撮っても風景写真にならなかったりします。なのでかえる島を望遠で撮るのにとどめて、今回はその先にある大引の鼻に向かいます。
地図はこちら。地図に表示される地形だけでも典型的なリアス(式)海岸であることがよくわかりますね。
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ご覧の通り。険しい断崖が日本海ブルーに突き出し、迫力ある景観を形作っています。
もう一枚。
黒島と、先の写真にもあった白石島という二つの島が望めます。
白石島はその名前の通り白っぽいですが、岩質が白色凝灰岩だからだそうで、手前の黒島が角礫凝灰岩なのと、違いがあります。近くの島でもこれだけ地質が違うとは、これらの景観をつくりあげる大地の営みが複雑である証でしょう。
そして白石島の向こうにうっすらと見えるのは、後の記事で紹介する奇勝「鎧の袖」。この時は気づきませんでした。後で、ここからも遠望できることを知って、写真で確認したというところです。
ひたすら青い日本海を見渡します。
太平洋に比べて、ややおとなしい感じの浅瀬のエメラルドグリーン。
ここ香住海岸には、まだまだ見どころはたくさんあります。ジオパーク、まさに地球の営みを記した自然のテーマパークならではです。
後の記事では、これまた別の日に訪れた折の撮影ですが、先に少し触れた「鎧の袖」のことを語ることとしましょう。
それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。