朝日と波濤とアオサギ~南紀串本・橋杭岩より~
前回にその一景を紹介しましたが、その朝は、さらにスペクタクルが展開されたので、続けて取り上げましょう。
前回の最後の写真を再掲。
朝日が水平線上にすっかり顔を出した直後、なぜか飛んできた鳥(アオサギです)が岩の上に止まります。
そしてこの光景。
アオサギさんの背で、押し寄せる荒波が岩にぶつかり、高々と波飛沫を上げます。アオサギの頭まで2m弱とすると、7-8mの高さはあるでしょう。
手前の干潟に映る朝日と、向こうの紅に染まる海面とあわせて、こんな光景が撮れるとは思いもよりませんでした。
望遠撮影で距離感が圧縮されていますから、実際にはアオサギさんの止まる岩と波とはかなり離れていて、波をぶっ被る心配はありません。
こちらは右手側の岩に上がる波飛沫。ほんのりと飛沫も朝日に染まっています。
また左手側に高々と。崩れる波の形も印象深い。
太陽が薄雲からすっかり顔を出したところで、少し引いて撮ったショット。ひととき波も収まった、真っ赤な時間です。
最後に広角で。
串本の朝日はこのときが初撮影でしたが、荒波がかくも鮮烈な演出を加えてくれるとはまったく予想外で、偶然の好条件が重なって撮れた光景でした。
前日訪れたすさみや海金剛もそうでしたが、海は荒れた方が絶好の撮影チャンスになる気づいたのは、この時がきっかけです。
では、今回もご覧いただきありがとうございました。