光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

山桜と春紅葉~春の里山を彩るもの~

 遠出は避けなければならない事情、わが家から散策の延長で(「三密」には一切関わることなく)行ける、京都北部郊外・八瀬の里より季節の彩りをお届けします。

 例年なら花見客で結構賑わう八瀬ですが、今年は、人もまばらでした。近場に住んでいるのでなければ、叡電などの交通機関を使ってアクセスする必要があるので、当然でしょうか。

 ここに見に来ることができなかった人たちのためにも、写真を通してお伝えします。

 桜見頃の時期。麓あたりのモミジはすでに新緑が芽吹いていますが、山も上の方はまだ冬枯れとほとんど変わらない状態です。

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 標高による季節の移り行きの違いも、目で見てわかります。淡い新緑の中、山中にはソメイヨシノではなく、山桜が春の彩りを飾っています。

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 367号線を進んだところから。新緑を背にした満開のソメイヨシノです。

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 そして山桜が彩る里山

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 まだ淡い、萌え出たばかりの新緑のなかに、山桜が点々と彩りを添えています。

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 望遠ではこちら。

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 ご覧のように、山中には秋の紅葉のような彩りも見られます。

 意外と知られていませんが「春紅葉(はるもみじ)」という言葉があります。春先に、秋の紅葉のような赤い葉が見られる現象です。

 秋の紅葉は、葉の緑色を生み出していた葉緑体が分解され、代わりに赤の色素であるアントシアニンが合成されることで現れます。春先、樹木によっては芽吹いたばかりの若葉にまだ十分な葉緑体が合成されていないので、まだ葉が緑色をしていない。このとき秋のようにアントシアニンが出来ているのかどうかは、調べた限りではわかりませんでしたが。いずれにせよこちらは、「まだ緑になりきっていない」葉の赤色なのです。

 秋の紅葉の華麗な赤とは違って、やわらかな趣のある赤色。これが新緑や山桜の薄紅色とあわせて、春を彩っているのでしょう。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございます。