光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

鴨川にユリカモメが賑やかだった頃

 京都の冬の風物詩となっている鴨川のユリカモメたち。

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 今年はそろそろ、京都を離れる時期となっています。

 渡来する数も近年、減少の一途をたどっていることが残念です。 繁殖地であるロシア・カムチャツカ半島の環境が荒廃しているなど原因は諸説あります。

 この辺の事情は、ずっとユリカモメの保護に取り組んでいる「ユリカモメ保護基金」のページをご覧ください。

[ユリカモメ保護基金のHP]

 そんなわけで過去に撮ったものもあわせて、語っていきまししょう。

 鴨川のユリカモメは、私が野鳥に魅せられるきっかけとなった鳥です。

 そのわけは、こちらをご覧ください。

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 大群をなして、大空高く舞い上がっていく。その壮観に圧倒されました。

 日中活動している鴨川から、塒としている琵琶湖に帰るために、毎日夕方になると群れで一斉に飛び立ちます。

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 鳥柱をかたちづくって、上昇気流に乗って次第に大空高く昇っていきます。隊形を変えながら、ついには群れ全体が地上からは一つの点にしか見えないほど高空へと舞い上がり、そして最後は琵琶湖の方向へと飛び去って行きます。

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 空高く飛ぶ鳥は、大好きです。それが群れをなして眺められるので、学生時代には日課のように、ユリカモメたちの群舞を観察に行ったこともありました。

 

 地図で見ればわかりますが、鴨川と琵琶湖とは、直線距離なら10kmもありません。人間が移動しようとすると迂回するなり山道を越えるなり大変ですが、空を飛べる鳥たちからすれば、いったん山を越えられる高さまで舞い上がってしまえば、あとは何ほどの距離でもないのでしょう。

 かつて大文字山の火床から、上空を通過していく彼らの姿を見上げたこともありました。大の字は、もしかすると鳥たちにとって格好の航空標識なのかもしれません。

 

 数年前でもこれぐらいの飛翔は見られました。写真は4-6年前に撮ったものの蔵出しです。

 いまではすっかり数も減っているので、こんな大規模な群舞はまず見られなくなっているのが惜しまれます。