ユリカモメたちのいる夕景 その4
私の愛するユリカモメたちの夕景シリーズ、今回でひとまずおしまいです。
これはある年の冬、鴨川は荒神橋付近に集まっていたときのことです。だいたいは橋の上からの望遠撮影です。
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茜色に染まる水面とともに。まずは足の立つ浅瀬で。
過去の最盛期であればこの付近は一番数多く見られたスポットの一つであり、夕暮れ時には空高く群舞する姿も毎日のように見られました。今は年によって全然集まっていないこともあります。
こちらは深さがあって、彼らも泳ぐ姿ともに。深いと夕景の映り方も違います。
そしてこの日の見所は、夕景の中、飛び立っては着水する姿が繰り返し見られたこと。ご覧の通り、カモたちも混じっています。
夕暮れで光が落ち、彼らの姿もいくらかシルエットに近くなっています。
着水した彼らがつくる波紋の複雑なパターンも見所。
そしてまた浅瀬に集ったところで。
夕暮れも深まり、水面も真紅に染まっていきました。そのなかでの大群。ユリカモメと同じく白い、サギたちもいます。
雲が染まっての夕焼けはなかなか見られない冬の間ですが、こうやって鳥たちが演出してくれる夕景の美しさは格別というものです。
それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。
ユリカモメたちのいる夕景 その3
京の冬の風物詩・ユリカモメの夕景シリーズ、今回もです。
年によっては、彼らは夕暮れ時には、五条と七条の間の、正面橋の辺りに集うこともありました。
その折の光景からです。
できるかぎり彼ら自身の目線に近づこうと、河原まで降り、水面すれすれまでカメラを近づけて撮影した一枚。ご覧の通り、彼らの足が立つほどの浅瀬です。
このアングルだと、一部のユリカモメたちの白い羽も、ほんのりと茜色に染まって見えます。
よりズームで、2羽にフィーチャーして。茜色もより鮮やかになり、ユリカモメの白とのコントラストが映えます。
こちらは遠近。背後の大群は、飛び立とうとする何羽かもいます。
水面の染まりようも、さらに赤みを増しました。なんとなく絵画的な光景になった感じです。浅瀬だからより染まりやすくなってもいるのでしょう。
群れのただなかの様子をズームで強調。
冬の間はなかなか空の雲の方が赤く夕焼けに染まってくれることがないだけに、こうして水面に注目して夕景を撮ってみるのも面白いところ。
「鳥と夕景」はお気に入りの撮影テーマの一つですが、そのなかでもユリカモメたちのハマリ方は別格という気がします。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。
ユリカモメたちのいる夕景 その2
前回に続いて、私の愛する鴨川のユリカモメたち。これも過去年の撮影からです。
やはり、夕暮れの茜色に染まる水面に。
河川敷に集う。左下の波紋がちょっとしたアクセントになっています。
夕焼け雲を背に舞う。まだ空高くは飛び立っていません。
こちらは別の日。大群で輪を描くようにしながら大空に舞い上がっていきます。
1羽1羽が、すっかり小さく見えるところまで上昇しました。
西日を浴びて、うっすらと色づいた姿が大空に浮かびます。
こうやって千変万化のスペクタクルを見せてくれる彼ら。この冬も会えましたが、今後もずっと、鴨川にはやってきてほしいものです。
それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。
茜色の水面に~ユリカモメのいる夕景~
京都の冬の風物詩、鴨川のユリカモメたち。
この冬の撮影ではないですが、夕景の中で映える、彼らの姿をご覧いただきましょう。
こちらは丸太町橋南の河川敷。夕日で茜色に染まる水面に集うています。年によってはこのまま飛び立って琵琶湖に帰ることなく、鴨川で夜を越すこともありました。
鮮やかな茜色と、ユリカモメたちの白のコントラスト。
そのなかでの2羽にスポット。
こちらは一羽だけです。
こちらは別の日。一羽一羽が粒にしか見えないほど、高く、夕空に舞い上がっていった光景です。
夕焼け雲を背に、群舞。
ただ見るだけでも白くて愛らしい鳥ですが、こうやっていろいろな光景を演出しては、寂しい冬に見るものを見せてくれるユリカモメたち。大好きです。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。
この冬も鴨川のユリカモメ
京の冬の風物詩のひとつ、鴨川のユリカモメたち。
毎冬の私の楽しみのひとつとなっていますが、繁殖地(ロシアのカムチャツカ半島)の環境変化その他の要因で、最盛期に比べると年々渡来数も減っています。また以前であれば11月に入った頃には鴨川で見かけたのに、最近では12月になっても姿を見かけないこともあり、ひょっとして今年は来なくなったのか……と気になってもいました。
でも、数は減っても、ちゃんと出会えました、今年も。先週末、寒波のただなかでの撮影から。
鴨川・丸太町橋から北山を望んで。青空も寒々としていました。
そしてユリカモメたちは橋のすぐ下流の河川敷に、群れなしていました。他の場所を回っても見かけなかったので、ひょっとするとこれが今年の鴨川のすべてかもしれません。以前ならこれぐらいの群れが川のあちこちに見られたことを思い出します。
例年1月10日前後がユリカモメが鴨川にいちばん集まる時期。その理由は、隣を流れる岡崎疎水が清掃のため水抜きされることにあります。
底が現れると、干潟とよく似た環境になって恰好の採餌場所となり、ユリカモメたちが集まってくるのです。
それも数日ぐらいで、ここの餌を食べ尽くすと、川の方に戻るようです。
この日はたびたび飛び立って、川と疎水を行き来していました。
こちらは川に戻って着水した様子。
これからもずっと、京の冬を飾ってもらいたい鳥たちです。
こちらは、かつてなら鴨川では珍鳥扱いでしたが、今やすっかり常連の冬鳥となったカワアイサ。これからさらに増えていくでしょう。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。
黄金色の渚に~蒲郡の海から~
今月に入って2度も恵まれた雫撮影の機会、わかちあいたい宝物はまだまだありますが、今回はひとまず小休止。その前の記事でも触れた、私の海の原体験の地・蒲郡より。
その折にも触れた、数年前に出張で訪れた日のことです。
幼き日のように夕日にきらめく海面は見られませんでしたが、ならば朝には、ということで早起きして、海辺まで降ります。
京都の東部の山沿いに住む私にとって、昇る朝日は普段は見ることも撮ることもできないもの。旅行や出張で目にすることのできるチャンスは、必ず生かしたいところです。
3月末で、日の出はもう5時台になっていました。
ますます日が短くなっていく今の季節が苦手な私としては、はや待ち遠しくなります。
海と陸の位置関係もちょうどよく、「朝日は左側に寄せる」私の構図のセオリー通りです。
でもこのとき印象深かったのが、朝日に染まる渚と水鳥たちです。
まずウミネコ。
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シルエットではわかりにくいですが、スズガモも群れをなしていました。この水面の染まり方がたまらないです。
朝日をそのまま浴びたところと、その周りとの色合いの違いにも注目。
「空を入れずに夕景を表現する」は私がたびたび試す撮り方ですが、朝日でも同じように撮れます。
ということで、過去写真からお気に入りのものを選んでご紹介しました。
今回もご覧いただきありがとうございました。
夏鳥には新緑がよく似合う
近場以外で新しい撮影も出来ない事情ですから、過去撮影から特集。
今回はこの時期にふさわしい、夏鳥たちです。
わが家の前は森で、いろんな種類の鳥が入りますが、オオルリ。
中には立ち入れない森なので、撮影は道路上から。高い樹の上だったので、望遠ぎりぎりです。
こちらは京都郊外の清流沿い。
まさに囀りのただなかで、あの澄んだ声が聞こえてきそうです。対岸の樹だったので、これも望遠ぎりぎりでした。
こちらは別の場所で、コマドリ。
ちょっと葉被りしてしまいましたが、普段なかなか姿を見せてくれないコマドリさんが、これだけアップで撮らせてくれたので満足です。
これまた別の場所で。葉桜となって間もない樹にキビタキ。
オオルリ。羽根の青色がまだ少しくすんでいるので、若鳥でしょう。
女子です。
そして、芽吹いて間もない新緑にオオルリ。光の当たり方も申し分なく、青が最高に鮮やかに撮れました。目の覚めるようなブルーが、やわらかな薄緑色を背景に際立ちます。
こっち向いて、さらにアップで。
個人的にはこれ以上のオオルリ写真を撮れそうな気がしないぐらいです。夏鳥はやっぱり、渡来して間もない頃の、新緑が一番よく似合うという感じです。
ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。