光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

今年も朝焼けの季節へ

 まさかの5月半ばの梅雨入り、しかも青空すらほとんど見ない日が続く中で、昨日の夕暮れから今朝までつかの間だけ見えた晴れ間。

 今朝も(いつものように)早起きして窓を開け、外を眺めてみると、久々に朝焼けが。

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 私の寝室は東向きなのでまず見えるのは東の空なのですが、それでもこんな感じに染まっていました。これは見逃せない、とばかりに取り急ぎ近くの撮影ポイントへ。

 比叡山の上空が、真っ赤に燃えていました。

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 より広角に収めてみるとこんな感じ。広い範囲が焼けています。

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 比叡山のあたりをズームで。この辺りが中心に染まるとは、日の出の方角もずいぶん北寄りになったということです。

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 だいたい全方位にわたって染まるなど、今年に入ってから、初めてといっていいぐらいの美しい朝焼けでした。

 それも束の間で、数分でこれぐらいになり、フィナーレを迎えます。

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 夕焼けも朝焼けも、大気中の水分が多いほど赤く染まります。早い梅雨入りだからこそ見られた光景といえるかもしれません。これからも晴れ間があれば、こんな朝焼けがたびたび見られる季節に入っていきそうです。

 この時期になると日の出も4時台。朝焼けは当然その時刻より早いので、見逃さないためにはかなり早く起きる必要があります。まあ私の生活スタイルを考えれば特に難しいことではないのですが。

 今日は晴れていたのは早朝だけで、この後ほどなく雲が広がり、あとは梅雨らしい雨の一日でした。「朝焼けは雨」は必ずしも言えることではなく、晴れる日も多いのですが、今日はあてはまったようです。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。

雫の眩しさ~連休の撮影から~

 今回は、こちらか。赤の輝きと虹の輝き、2つの宝石をご覧ください。

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 連休時に撮れた雫からです。しばらく夕焼けのことで書いていたので、まだ紹介していない宝物がだいぶありました。

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 赤と紫。ルビーとアメジストとというところでしょうか。

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 赤の雫が、今度は虹の輝きに変わります。

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 虹色の煌きも、さらに彩りを変えてまぶしく。

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 眩しさは落ちましたが、色鮮やかさはよりいっそう。

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 5月もまだ半ばだというのに、近畿地方でももう梅雨入り。しばらく梅雨みたいな天気が続くなと思っていたら、本当に梅雨入りまでしてしまうとは。

naosuke21036.hatenablog.com

 5月中、それも半ばの梅雨入りなんて冗談みたいですが、3月のうちから新緑が見られた今年ですから、季節の移り行きが例年になく早いのは確かでした。それを思い起こせば不思議ではないのかもしれません。

 去年は7月末までずれ込んだ長梅雨で、特に7月は晴れ間もほとんどなし。一昨年は異例に遅い梅雨入りで、明けるのも少し遅め。3年前は実質6月中に明けたも同然の空梅雨。ここ数年を振り返っても、「普通の」梅雨時がなかったように思います。梅雨に限ったものではないですが、ほとんど「異常が平常」状態です。

 例年なら梅雨入りしてもたびたび晴れの日も入るのに、今年は週間予報で見ても雨や曇りの日ばかり。ここしばらくは、雨は降れども日は射さず、雫が撮れる機会もなかなか期待できなさそうです。

 ひとまず、4-5月のうちに撮れた雫のことも、もう少し振り返ってみようか、というところです。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。

夕焼けを撮るなら必見~実例で見る、爆焼けするのはこんな日~

 夕焼けを撮影するうえで何より大事なのは、そもそも夕焼けに出会うこと。

 夕焼けを美しく撮れるカメラや技術があっても、肝心の夕焼けに立ち会えなければ何にもなりません。それに夕焼け自体が美しいですから、ただ撮るだけでも十分にいい写真になるというものです。

 「今日は夕焼けになるかどうか」の見極めこそが、大切なのです。

naosuke21036.hatenablog.com

 当ブログで特に多くの方にご覧いただいているこの記事でも、そういうお話はしました。

 それも、いわゆる「爆焼け」。空一面が燃え上がるように染まる、鮮烈な夕焼けというのは、何としても撮っておきたいところです。それはどんな日に現れるか。空模様から見極めるポイントを特集しましょう

 ということで、まずは爆焼けの空の写真を、それぞれ別の日から並べましょう。

 こちらは先日の記事で紹介した、鴨川北大路橋からの撮影。

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去年6月の宝ヶ池公園

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同月の宝ヶ池公園の別の日。

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こちらは去年9月の桂川の「夕焼け祭り」。

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  どれも壮麗です。私自身、見逃さなくて良かった。これをカメラに収め損なったら、向こう1年は後悔を引きずりそう……と心底思えるぐらいの光景でした。

 でも、それぞれの日の「ビフォー」をご覧ください。この空模様を見て、「今日は焼ける」と予想できるかどうか、がポイントです。

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 何より大事なのは、どの日も曇っていることです。曇っていると、「今日は夕焼けはないかも」とつい帰りたくなりそうですが、実はこれが間違いのもと。

 西日に染まるべき雲が広がっていてこそ「爆焼け」といえるほどの光景になるのですから。むしろ当然です。

 それに加えて大切なのが、どの日も共通する特徴として、地平線近くから、光が射していることです。夕焼けというのは沈んだ太陽が上空の雲を照らし上げ、染めることで起きる現象。地平近くから光が射しているということは、その光を遮るものがない、ということにほかなりません。

 ということで。

  • 雲が広がっている
  • 地平近くから、光が射している

 この2つの条件を満たしたら、「華麗に焼ける」チャンスです。。カメラを用意し、撮影にベストな地点に移動して、待ち構えたいところです。

「光が射している」というのは、もう日没時刻になった頃のことですが、それより前の時間帯でも「地平線近くに青空が覗いている」のであれば、同様の条件です。この場合はもっと早くから準備できるでしょう。

 見極め方さえ覚えれば、夕焼け撮影の成功率は格段に上がります。撮影にかけては「空振り」よりずっと悔しい「見逃し」が少なくなります。

 みなさまのお役に立てればというところです。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。

 

夕焼け祭りの初夏の日

 夕焼け祭り。

 昨日の光景は、そう呼んでいいものでした。

 前回の記事でハイライトだけご紹介しましたが、ここで改めて、そのプロセスまで含めて、存分にお楽しみいただくこととしましょう。

 曇りのち晴れという予報に反して、ほぼ一日曇りだった昨日の京都。土曜ながら私は在宅での仕事だったので窓から外を眺めるのみでした。その仕事も終わって、夕暮れ時に買い物を兼ねて出歩きました。

 あるいは……とも考えてカメラを持って行っていましたが、曇り空の中、西の地平線近くから光が射しています。視界を確保するために鴨川・北大路橋まで移動すると、この様子。

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 すでにほんのりと雲が染まり始めていますが、これで今日は確実に焼ける、と予感できました。

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 ポイントはこの記事にありますが、地平線近くから光が射している、すなわち空を染め上げる落日の光を遮るものがない。そして染まるべき雲が一面に広がっているともなば、これは華麗な夕焼けが出現する条件が整っています。

 今までの私の夕焼け撮影経験からすれば、「なんか行ける気がする」というレベルではなく、「これで決まりだ」というものです。

 そして色づいてきました。さあ、ショータイムです。
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 北の空が染まるのは、日の長い季節の夕焼けの特徴です。だからこそ南北に流れる鴨川の橋の上は、ベストな撮影スポットなのです。

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 ここまで染まってくれば、この日は凄い夕焼けになることは間違いなし。「勝利の法則は決まった」と言ってもいいところです。

 こちらのブログではとりたてては語っていない、私のいま一つの趣味の方面のネタも仕込んでいますが、わかる人にはわかりますよね。

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 川面も染めて、空間が夕焼け色に包まれてきます。

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 さらに茜色を深めて。

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 いよいよクライマックスに突入です。

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 こうなれば、夕焼けが全方位になってきます。他の方角を撮ろうと、信号を渡って橋の南側に移り、下流方面を撮影。西空ほど華やかではないですが、こちらも美しく色づいています。

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 大文字山方面を特にフィーチャーして。

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 橋の北側に戻る前に、街の景色ともども。灯りはじめた街灯や車のライトが、一日の終わりを感じさせます。

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 そしてこれがクライマックス、燃え上がる空です。

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 東岸から、いちばん燃えている部分をズームで。

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 橋上の情景。

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 もう一度南の方角にカメラを向けて。

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 橋の下流側から望んだショットも。

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 赤からピンクに。刻々と色の移り行きを楽しめるのも、「祭り」といえるほどの夕焼けの日の魅力。

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 ピンクモーメントが深まり、しだいに光度も落ちてきます。

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 だんだん名残惜しさも感じられてきますが、終演が近づきます。

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 フィナーレです。

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  ここまで華麗な夕焼けが見られるのも、空一面に雲が広がっているからこそです。

 曇りの一日のどんよりとした気持ちも吹き払うような、「一発逆転系」の夕焼けというものです。

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 今年に入ってからでは、間違いなく最高の夕焼け。もともと晩秋から春先までは夕焼けはあまり見られない季節であり、春になってからもこちらで取り上げるほどの夕焼けはなかなか現れませんでした。夕焼けがとりわけ多く、また美しい季節は夏であり(秋ではありません)、季節も夏に近づきつつあるということでしょう。

 というわけで、今回もご覧いただきありがとうございました。

華麗なる初夏の夕焼け~京都・鴨川より~

 こんな瞬間を、どれだけ待ち望んだことか。

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 今年に入って、ここまで華麗な夕焼けは初めてです。

 一日曇りの日でしたが、夕空がこんな様子であれば、もう予感できました。

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 まだ撮影した写真を整理できていないので、この日の夕焼け模様は日を改めて特集しましょう。

 まずは、貴重な瞬間をわかちあうところから。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。

 

連休の雫との出会い

 今年のゴールデンウィークは、雫との出会いが何よりでした。

 京都にも緊急事態宣言が出て遠出もできない状況、そうでなくても天気が今一つで、例年ならこの時期に相応しい五月晴れの空の下で初夏の風景を……ということもできない日々でしたが。でも何度か「雨→翌朝晴れ」のパターンがあったので、連休明けの昨日の早朝も含めて、何度か雫の煌きとの出会いがありました。

 前回に続き、その一端をどうぞ。

 まずは、二つ星。

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 下の水滴が輝きの色を変えます。

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 鮮烈な、ダイヤモンド的な煌きです。

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 これまた色鮮やかに。

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 雫ひとつぶの虹色。

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 虹色をもうひとつ。原理は虹と同じプリズムなので、時として水滴一つでこんな鮮やかな彩りが見られるのです。

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 朱色の雫がアクセントに。

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 イエローの輝き。

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  ピンクと赤。f:id:naosuke21036:20210507175936j:plain

 どれも味わい深い光でしたが、出会えたのはまだまだあります。

 まずは、この辺で。

 今回もご覧いただきありがとうございました。

虹色の雫の七変化

 私の住む京都でも緊急事態宣言が出されているこの連休。

 遠出は控えるべき状況ですが、天気も今一つで、たとえ宣言下でなくても撮影に出かけるのにはあまり適さない条件のようです。

 先月30日、この日は私はすでに休みに入っていましたが、前日が夕方まで雨、翌日が晴れの予報とあって、雫撮影のチャンスか、と期待しました。

 ですが、予報に反して朝になっても雲が広がったまま、日が射す時間が訪れるのも遅かったのと、この時期は太陽の角度があまりいい感じでなかったこともあって、ちょっと期待外れでした。結局この日、一日晴れの予報でありながら、午後も曇りがちの天気になりましたから。

 成果といえるのはこれからご紹介する、虹色の雫のとりどりの表情ぐらいです。ともあれ、ご覧ください。

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 原理は虹と同じプリズムなので、こんなふうにひとつぶの雫でも虹のような煌きを放ちます。

 自然が与えてくれた条件にしたがって撮るしかないもの。それぞれの瞬間は大切にしたいところです。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。