光つかまえて~雫と海と季節のフォトブログ~

写真を通してつかまえた光をお届けしていきます

真冬の森の宝石箱 その4

 今日は2月28日。冬の最終日ということになります。

 1月までは何度も厳しい寒波が訪れたこの冬でしたが、2月に入ると春を思わせる暖かい日も多くなり、思いのほか厳冬ではなかったのが今年の冬でした。そのため積雪も予想したほど多くはなく、期待した「雪融けの雫」を撮る機会もこれ以上はないようです。

 ということで、以前にご紹介したものの続きで、厳寒だった時期に撮影した雫の宝石たちから。

 眩しくも鮮烈な色の変化をお楽しみください。

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 このあたりからの、左の雫の、赤を基調に緑の入った虹の煌きがこのシリーズでの得にお気に入り。

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 これから春分の日ぐらいまでは良い角度で陽射しが注ぐ場所がなく、しばらくは雫撮影もシーズンオフとなります。春本番になれば冬とはまた別のスポットの樹で撮影できるので、それまではしばらく、雨が降ってもお預けになりそうです。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。

早すぎた春の日の夕日

夕日を撮るなら、真紅に限る。これが私の徹底したこだわりであって、真紅に染まらないような日なら、夕景は撮っても、夕日そのものの撮影は捨てる。それぐらいのつもりです。

naosuke21036.hatenablog.com

ただ、京都だとなかなかそういう機会には恵まれません。太陽は地平線に近づくほど赤さを増していきますが、そうなる前に早々と西山に隠れてしまうからです。

そこそこ日の高さがあるうちに赤く染まるのは、空気が霞んだ日しか期待できません。澄みきった快晴の日は、黄色いまま沈んでしまう、残念な夕日に終わってしまいます。

そういう霞みがちな日がいちばん多いのは、一年のうちで春。春霞のほか、黄砂やPM2.5など、いろいろ要因は入り混じっているようです。

先週末は3月を飛び越して4月になったかと思えるほどの暖かい日で、気象条件は春本番と似ていました。空を見上げても、晴れ渡ってはいたもののいくらか霞んで見え、これは赤い夕日に出会うチャンスを予感させるものでした。好都合なことに休日です。

ということでまず土曜日。このときは、神楽岡からの撮影です。こちらの記事でも紹介しました。

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真紅……というところまではいきませんでしたが、山の端にかかるところでグラデーションが見られたので、まずは満足というところです。

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 日曜日も似たような気象条件。より暖かかったこともあり、ここは最高の場所で撮ってみようということで、今年初めて、大文字山に登ります。ここまで暖かい日でなければ、2月に登ることはなかったでしょう。

銀閣寺からの定番の登山道ですが、途中から火床の間を通るコースで登ります。傾斜は急ですが、距離ではこちらのほうが近道。というか、夕映えで染まる火床の光景を撮りたかったからです。

こんなふうにです。

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そして登って眺めると、こんな感じ。

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 ご覧のとおりやや霞んだ感じなので、夕日が染まることも期待できそうです。

 夕映えの京の街を眺望。こちらは北側で、左手側に見えるのが吉田山。

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西日を浴びる街並み。「空を入れずに夕景を表現する」趣向です。

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より夕の色合いが増した街。

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南の方。夕日を入れて撮るなら、やはり右に寄せたいところ。

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少しズームして。

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そして山の端にかかる間際で、真紅に染まっていく様子が見られました。

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朱の空にグラデーションの夕日。こんなふうに撮りたい、というところです。

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赤さはさらに増すものの、半分近く山に隠れています。

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名残惜しさ。

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暖かい日だったため登山者も多く、夕日を撮っていた人も大勢でした。多いとは言ってももちろん、三密になるような状況ではないですが。

ということで、撮影を終えたら、明るさが残っているうちに下山する必要があります。少し駆け足気味で、20分ほどで麓の灯りがあるところまでたどり着きました。

春本番に、またこういう機会がくることを期待したいところです。

それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。

春のフライング~大文字山から望む夕日~

 しばらくお休みしていましたが、久しぶりの投稿です。

 この週末は、まだ2月だというのに、3月を飛び越えて4月が訪れたような暖かさでした。特に今日は春本番に近い天候で、晴れ渡りながらも空の霞み具合から、夕日撮影の絶好のチャンスを予感。

 最高の夕日は最高の場所で撮りたい、ということで、こんな暖かい日でなければ2月にはまず上ることは無いだろう大文字山へ。

 今回は、まずその夕日をお届けします。

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 この色で撮るのは私にとって理想に近い。

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早すぎた春の日を名残り惜しむように。

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 フィナーレです。

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 この時の模様は次の機会にゆっくり書きたいところですが、ひとまずは今日出会えた宝もをお届けすることから。

 今回もご覧いただきありがとうございました。

 

真冬の森の宝石箱 その3 ~カラフル~

 2月も立春を過ぎて1週間と過ぎれば、光の季節で見れば立冬の1週間前と同じ。つまり、日の長さも高さも、10月末とほぼ等しいことになります。

 2月と10月では気温は違いすぎますが、光は同じ。光から先に春が訪れるというものです。週間予報だと来週半ばにまたひと寒波ありそうですが、それを過ぎると春が大きく近づくでしょう。

 ということで、引き続いて雫の宝石たちをわかちあいましょう。

 今回は、カラフルです。

 寒々とした冬の森でも常緑を保つ杉の枝を、キラキラと飾る雫たち。

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 オレンジから、黄色へ。

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 右下が、青緑に。上の暖色ふたつとのコントラストが際立ちます。

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そして青に。

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上の雫も、やや寒色寄りに彩りを変えました。

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輝きを弱めつつも、青系の雫が加わります。

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これまた彩り豊かに虹の輝きを。

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この美しさは、ほんのひと時だけのもの。

美術館に行けばそこにあるようなものではなく、こうして写真にとどめられなければ、誰にも気づかれぬままはかなく消え去ってしまう。だからこそ、そこに立ち会える幸いに恵まれた時には、写真をとおして皆様と分かち合いたいのです。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。

真冬の森の宝石箱 その2

 2月に入ると比較的暖かい日も多くなり、「光の春」の訪れとともに気温の春も近づいていることが感じられます。

 ですが今回も、厳寒の時期に出会えた宝物から。雫の煌きで宝石箱と化した森の様子をお届けします。

 微妙に彩りの違う、オレンジ色の輝きたち。

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 ピンクの煌きが鮮やかです。

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 ライトブルーの光へと変わります。背景が暗く抜けてくれたので際立ちました。

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 いくらか虹色がかったような輝きです。

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 よりカラフルさを増して。

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 片方はアメジストのようです。

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 そして最後に、虹色の眩しさ。

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 寒さの中、震える手での撮影でしたが、出会えた宝はどれも大切です。

 ということで、今回もご覧いただきありがとうございました。

 

真冬の森の宝石箱

 例年より1日早い節分、そして立春を過ぎると、「光の春」。

 まだ寒さは厳しくても、年末年始の頃に比べればいくぶん日も高く、長くなり、温度の春に先駆けて、いくらかは春の訪れを感じさせます。

 1年で冬が最も苦手な私としては、12月上旬はまだ紅葉が見頃だから「晩秋」扱い、立春を過ぎれば「光の季節」に従って早春扱いで、どうにか「冬」の時期を縮めたい気にもなります。

 ということで、真冬の1月の間に、何度か雫の撮影機会があったので、わかちあいたいところです。

 何度も寒波に見舞われた先月でしたが、意外に雪は降らず、「雪融けの雫」という機会はありませんでした。冬でも雨が残した雫です。

 ということで。

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 緑を中心としたこの多色の輝きは、ダイヤモンドを思わせる美しさです。

 そして輝きは青みを増し、隣を二つのオレンジ色の光が飾ります。

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 青とオレンジの対比。フォーカスを外れた小枝が入っているのがちょっと残念。

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 桃色の輝きへと変わり。

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 そして元と同じようなダイヤモンド的な輝きに戻って。

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  寒い冬の朝の撮影で、フォーカスを合わせるには手袋を外さないと出来ない状況でしたが、まずはこれだけの宝を見つけました。

 まだまだ見つけた宝物はありますが、まずはこの辺で。

 今回もご覧いただきありがとうございました。

ユリカモメたちのいる夕景 その4

 私の愛するユリカモメたちの夕景シリーズ、今回でひとまずおしまいです。

 これはある年の冬、鴨川は荒神橋付近に集まっていたときのことです。だいたいは橋の上からの望遠撮影です。

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 茜色に染まる水面とともに。まずは足の立つ浅瀬で。

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過去の最盛期であればこの付近は一番数多く見られたスポットの一つであり、夕暮れ時には空高く群舞する姿も毎日のように見られました。今は年によって全然集まっていないこともあります。

 こちらは深さがあって、彼らも泳ぐ姿ともに。深いと夕景の映り方も違います。

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 そしてこの日の見所は、夕景の中、飛び立っては着水する姿が繰り返し見られたこと。ご覧の通り、カモたちも混じっています。

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 夕暮れで光が落ち、彼らの姿もいくらかシルエットに近くなっています。

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 着水した彼らがつくる波紋の複雑なパターンも見所。

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 そしてまた浅瀬に集ったところで。

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 夕暮れも深まり、水面も真紅に染まっていきました。そのなかでの大群。ユリカモメと同じく白い、サギたちもいます。

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 雲が染まっての夕焼けはなかなか見られない冬の間ですが、こうやって鳥たちが演出してくれる夕景の美しさは格別というものです。

 それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。